アースハート被害対策東海地区弁護団からのご報告 | 名古屋第一法律事務所 お知らせ・ニュース

アースハート被害対策東海地区弁護団からのご報告

弁護士 野田葉子

 去る平成25年12月25日、アースハート被害対策東海地区弁護団は、株式会社アースハートに対し、第2次損害賠償請求訴訟を提訴しました。


 今回の原告は17名、被害金額は合計3672万1795円です。第1次提訴の原告21名と併せると総勢38名、被害金額合計は金8249万7344円にものぼります。

 

 アースハートとは、ハンドパワーやマインドパワーなる力があると装って、「マインドパワーを使えば病気が治る」「セミナーを受講すれば、自分でもマインドパワーを使えるようになる」などと言葉巧みに勧誘し、多数の人々に受講料名目で金70万円を支払わせている団体です(現在は値下げしている模様です)。 

  また、各地に施療所を設け、そこでマインドパワーによる施術を受けられるとして、施術を受けた人々から施術料として一回につき金3000円を支払わせています。原告である被害者の方々は、いずれも、自身や身内が治癒が難しい病や障害を抱えるなど、深い悩みを抱えています。


 アースハートは、原告らのこのような悩みにつけ込み、何ら科学的根拠も実証的裏付けもないのに、病気が治る体験談などを月刊誌などに掲載したり、集会を開いて、酒やジュースの味を変えるという奇跡的行事の演出をしたり、会員に痛みが取れたと感想を述べさせるなどして、わらをもつかむ気持ちでいた被害者らをマインドパワーにより病気が治る、奇跡を起こせるという錯誤に陥れていました。

 そのうえで、施術によって痛みが取れる等と言って、何度も施療所に通わせて施術料を支払わせ、さらには自分でもパワーを持てるようになると称して、セミナーに申し込みをさせるなどして、多額の金員を拠出させていました。また、マインドパワーを維持するため、病気を治癒するため、と称して、入会した会員らにさらなる会員の獲得を強いていました。 

 このため会員は、自身の身内や友人をアースハートに勧誘せざるを得ず、これによって身内や友人との人間関係が壊れた方も多くいます。  


 アースハートの本拠地福岡でも訴訟が起こされており、今年3月には判決が言い渡される予定です。 

 しかし、アースハートは現在も活発な勧誘活動を続けています。 

 最近では、アースハートという団体名を名乗らず、単に「マインドパワー勉強会」などと称して各地でセミナーを開催しているようです。 ですので、アースハートという名称に限らず、「マインドパワー」「手かざしで病気が治る」などと標榜する団体には、くれぐれもご注意下さい。

 

 現在、第1次訴訟の第一回口頭弁論期日が終了し、次回口頭弁論は平成26年1月27日です。引き続き、ご支援をお願い申し上げます。