お正月飾りは、毎年、いけばな嵯峨御流が担当されている。今年は75名の華道家の皆さんによる力作で、令和五年の門出に花や木でコンコースが耀いている。
植物の美しさを瓶に移し、神仏に捧げ、花と語らい、そして花を通じて、より深い感動を世界の人々と共有しようと活動されている嵯峨御流の真髄が見えてくる。
2023年の阪急うめだ本店「コンコースウインドー」で表現された日本文化の一つの結晶が7つのウインドーで耀いている。
南側の一号ウィンドーから順に
「四海浪平」龍の姿に見立てた臥龍梅をいけ、天下泰平 運気上昇 世界平和を願う
花材 白梅 ほか
「開運」水と大阪の益々の繁盛と開運を祈る
花材 松 水仙 ほか
「獅子吼(ししく)」獅子の姿で魔を払う
花材 古木 南方竹の根 サルノコシカケ 石化杉 貝塚伊吹 ユッカ ほか
「癸卯」兎歳にあやかり飛躍・向上を願う
花材 赤芽柳 石化柳 枝垂柳 椿 ほか
「吉春」吉の音に吉兆の想いを通わせる
花材 ほうきそう パンパス ツゲ 葉牡丹 菊 ほか
「歳寒三友」令和五年癸卯歳御題である「友」を手と手を取り合う友好の姿で表現する
花材 大王松 蛇の目松 枝垂れ梅 蘭 ほか
「新玉(あらたま)」の新しいもので言祝ぐお正月
花材 柳の杖 ヒカゲカズラ 藪柑子 楮
このようなテーマで、令和五年が友とともに笑い合える健やかな一年でありますよう、
感謝の心で人に接し友好の力を以って明るい未来をともに拓いていきたい、
そのような想いを込めて挿花いたしました、と書かれてあった。
リポート&写真/ 渡邉雄二
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