前代未聞の煎茶会と茶事を心から楽しむ。 | なごみカルチャー

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永年培ってきた「伝統文化の知恵と工夫をいまの暮らしにー」をテーマにしてイベントやセミナー、講習会を行っています。その内容を楽しく伝えていくブログです。

昨日は、秋雨の中、大阪・北浜の小西邸で、一茶庵・易社グループ主催の「秋の煎茶会」が行われた。易社グループは初の煎茶会にもかかわらず、日本で初めて煎茶を始めたといわれている「売茶翁」と、売茶翁を師として尊敬していた絵師「伊藤若冲」をテーマにした煎茶会であった。

部屋には、伊藤若冲が売茶翁を画いた絵に、若冲の禅の師であった相国寺の大典顕常禅僧が書いた漢詩(経典のような)が添えられた掛け軸が掛かっていた。通常では見ることができない代物らしい。

易社グループは、煎茶は初心者でも人生に長けた"人生暴れん坊将軍"の方たちばかり。その煎茶初心者が1席から3席までをすべて取り仕切る煎茶会は聞いたことがない。それを支えていただいたのが一茶庵の佃一輝宗匠。前にも書いたが、宗匠がこの煎茶会の炊きつけては喜んでおられる。なんとも一茶庵らしい。

1席のお手前は不肖ながら私が務めさせていただいた。1席から常に、小西邸の当主の小西さんが大亭主として進行。そして各席ごとに亭主が変わり、それぞれの持ち味で、この売茶翁と伊藤若冲を、掛け軸を通してに出席者に解説。大亭主と亭主の掛け合い漫才のような解説に各席とも笑いが起こる。知らないことは知らない、といい、知っていることは喋りまくる。お点前しながらもついつい笑ってしまうほどの煎茶会となった。

煎茶会のあと、打ち上げ兼の茶事を行い、道修町の少彦名神社の宮司さんや、北浜の老舗の社長さんらが加わり盛り上がった。亭主は私がさせていただき進行。料理は、グループの暴れん坊将軍の一人でうなぎ博士の方の提案で「エジプト家庭料理風のうなぎ料理」。うなぎのぶつ切りをから揚げにしたものとうなぎのかやくご飯がメーン。そこに小西邸の当主ご自慢のお酒の数々。レバノン産の高級ワイン、年代物の紹興酒に日本酒などなど。煎茶に始まりうなぎのエジプト料理、お酒のオンパレードという前代未聞の茶事に、一日の疲れが吹っ飛んだ。


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