『スポーツ』と『生理機能』の違いとは何でしょうか? | 広島県福山市 和整体・整骨院【なごみ日和】

広島県福山市 和整体・整骨院【なごみ日和】

一人一人に合ったオーダーメイド治療で心も身体も元気になるお手伝いをしています。
治療は完全予約制です。ご希望の方は084-954-1322までご予約をお願い致します。

当院では、正しい歩き方、すなわち“生理歩行”の指導を行います。

体の回復には“歩行が欠かせないもの”と考えています。

そこでよくある質問が、「スポーツでは代用になりませんか?」というものです。

スポーツは運動能力を磨くものですが、体を回復させるという意味では異なるものです。

今回はその違いについて説明します。

 

 

まず、「歩行」と「スポーツ」の定義を理解しましょう。 

 

歩行とは、人の二足歩行とは「人類が人類である所以」です。

歩くからこそ人類と言えます。

四足動物から類人猿へ、そして人類へと進化しました。

生息環境に合わせて体を進化させ、約40億年の歳月をかけて現在の人類の形に発展しました。

つまり、人の形は歩行によって作られ、血液循環から内臓の動き、骨格構造全てが歩行と連動して作られているのです。

 

一方、スポーツとは何でしょうか。
スポーツは元を辿れば人間が作った遊びです。
体系化されルールを設け、さまざまな分野に発展しました。
スポーツと聞くと健康的なイメージが湧きますが、実際には変則的な動きが多く、真剣にやるほど体に負担をかけます。
つまり、競技に勝つためや特殊な運動能力を磨くためにスポーツをするのであれば良いですが、障害した身体を回復させるためにスポーツを選択するのは異なる話になります。

 

では、壊れた体はどのようにして回復していくのでしょうか。
安静にすれば治るのでしょうか。
例えば、骨折をしてギブスで固められた足は、わずかな期間でも驚くほどやせ細ります。
しかし、無理に動かすと再受傷してしまいます。
足が折れた場合、最低限の固定をし、足の形を作った力をかけていくことが必要です。
人間の足の形は歩行によって作られたものです。
自分の体重で自分のスピードで歩くことで、微弱な力が障害した足に加わり、細胞の記憶が蘇り、元の形を再形成します。
骨折だけでなく、全ての障害に対してこの事が言えます。
腰を痛めたとしても、歩行することで本来の状態に戻りますし、肩を痛めたとしても歩いて腕をリズミカルに振ることで自然に治っていきます。
体のどんな部位も歩行によって作られてきたのですから、障害した部分を再形成するのに歩行は欠かせない運動となります。

 

健康にいいと言われる体操はどうなのでしょうか? 

 

マラソン、ヨガ、エアロビクス、ストレッチ体操などの“健康に良い”とされる運動はどうでしょうか。
もちろんこのなかには取り入れることで、体をより良い状態に導く内容もあります。
しかし、これらの運動単体だけでは不十分です。
やはり歩行あって、さらにプラスαでこれらの運動を取り入れることが原則であることを忘れないでください。
歩行は人の体を正常に保つための運動であり、障害した体を元に戻すための運動でもあります。
しっかりした体があって、初めて体操やスポーツができるというものです。

 

 

基礎を築く歩行の役割 

 

  • いろいろな競技、スポーツを楽しむ:野球、サッカー、テニスなど・・・最上層
  • 体の柔らかさを出す、基礎体力を鍛える:ストレッチ、エアロビ、ヨガなど ・・・中間層
  • 体を形作る、正常を維持することが歩行:歩行そのもの・・・最下層土台

心肺機能の向上や、基礎体力を鍛えるにも、体の土台にあたる基礎構造が出来ていなければ成し遂げられません。
現代ではこの構造が逆になっている人がとても多いです。
年が明けて、新年の抱負で「今年は〇〇を頑張るぞ、達成するぞ!」と運動習慣を作るきっかけとしてスポーツを始めたり、目標を掲げることはとても良いですが、これらの事を軽視して意気込むのは少々危険です。
ましてや、土台、中間部の基礎体力が不安定のまま、スポーツばかりやっていれば怪我が絶えないことでしょう。

 

 

おわりに 

 

土台をしっかり作っていれば、体の受け幅が大きくなり色々な可能性を持ちうる人間になります。
正しく歩く事で、早期に回復。また正しく理解する事で基礎を強くし、しなやかな身体を作る。
歩行は人にとって生命活動そのものです。生命活動とは空気を吸う、水を飲むと同等という事です。
毎日の生活に、自然と歩行が組み込まれていくよう工夫していきましょう。