美しい実家の朝。やりきりました。
サクラマスは、やっぱり釣れなかったけれど、今回の旅はとても学びになる旅でした。楽しかった。
サクラマスを神奈川県から米代川に通って、毎年必ず釣り上げる友達と過ごした二日間でした。
彼以上に神奈川県で米代川のサクラマスをフライフィッシングで釣る人間を見つけるのは難しいです。
今年は確か5匹釣り上げています。超人的。
彼のポイントを見る目。ポイントの選び方。使うフライのコンセプト。ダブルハンドロッドのフライキャスティング、フライの流し方。全てが10年以上の本州の河川でのサクラマスフライフィッシングの経験から出来上がった事で、全く作り話が無く、釣るために研ぎ澄まされていました。
その血と汗と涙、膨大な時間とお金、人生の時間をかけて磨いたテクニックを目の当たりにすると、その凄みはビリビリと心に響くものでした。
フライフィッシングショップを13年もやっていれば、フライフィッシングの名手にはかなり出会っていますが、こんなにも貴重な体験は、なかなかできないな。
身近にこれだけの凄い体験があったのかと思いました。
サクラマスが釣れた時に後悔しない、美しいフライを使いたい。
そう言って、こだわり抜いたサーモンフライを使う彼は、長い時間をかけてこの趣味に人生をかけて来たんだと、今更ながら分かりました。
フライフィッシングに魅了されて。
彼との付き合いは、もう20年くらいになります。
出会った頃はお互いダブルハンドの釣り方や投げ方を知らず、初めて長野県の犀川本流に一緒に行った15年以上前。ある時は2人でニジマスが入れ食いになって喜んだり、ある時は2月の雪の犀川でブルブル震えながらスウィングしたり、そんな同等だった頃から、久しぶりに本流で一緒に釣りをしたら、こんなにも実力差がついたのかと、喜びや情け無さや、いろんな気持ちが溢れて来ました。
毎日欠かさずにタイイングをする彼は、きっと誰よりも純粋な世界にいて、フライフィッシングを楽しんでいます。凄いやつだなって嬉しく思います。
彼を見ていて、あんなに楽しく、夢中にやれるなら、僕もやってみよう。もう一度、ダブルハンドの本流フライフィッシングに向き合ってみよう。そう思えました。
来月から犀川のダブルハンドのフライフィッシングを毎月やろうと決めました。
経験を積み上げ、技術を磨き、サクラマスに準備しよう。その努力、その時間、夢中に取り組む事が人間的で、趣味で、生きてるって事そのものなんだ。
フライフィッシングって、やっぱり楽しい、これだな!
と思えた旅でした。