グランプリファイナル2023 2 坂本花織 完成度の高い演技で悲願の世界一達成 | 名古屋の鈴木のブログ

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  グランプリファイナル2023が北京でおこなわれ、女子シングル・フリースケーティングが終了、結果は世界女王・坂本花織が3度目の正直、悲願の初優勝を成し遂げた。吉田陽菜も初出場で表彰台に乗る快挙、3位と大健闘、住吉りをん6位(最下位)だった。
 ノーミスパーフェクトを目指す坂本は小さなミスでも自分を許さない。演技後、笑顔を見せつつも少し悔やむ仕草をした。

演技後、下を向く坂本

立ち上がって観客に笑顔を見せる

 

4つ目のジャンプ、トリプルフリップがステップアウトしてしまった。終わってみればミスはそれだけ。しかも、後半最後のジャンプで単発を連続ジャンプに切り替えてリカバリーした。(トリプルループ単発にダブルトーループを付けて連続ジャンプに)
だから、全体的にはさほど減点にならない。が、常に高みを目指す坂本はちょっとだけ顔を曇らせた。
でも、いまの坂本のスケーティングは完成度が高い。失敗したフリップはGOE(出来栄え点)がマイナス2.04とまあ、これは仕方ないとして、シットスピンだけがGOEプラス0.69で、その他すべてGOE1・00点台なのだ。他の選手を見ると1.00取るのがけっこう難しいことがわかる。ジャッジたちがいかに坂本のスケーティングに魅了されているということだ。

ダイナミックながら、なめらかさも兼ねる。普通の女子選手は、スピードに乗っていてもコントロールが心配で抑えて跳んでしまう。が、坂本はスピードを活かして減速せずに跳びあがり、遠心力などに耐えてピタッと着氷する。そして流れを止めずに次のエレメンツに向かうことができる。練習のたまものだろう。

 芸術点・3コンポーネンツもすべて9点台(10点満点)と高得点を獲得したのも同じ。ジャッジたちが坂本のスケーティングの美しさに惚れ惚れされたということだ。4回転もトリプルアクセルも必要ない! これぞ、シニア女子カテゴリーが目指すフィギュアスケートの形、本来の形なのだ。

 

得点が出て驚き変顔(?)の坂本。右は中野園子コーチ

 

総合得点225.70点は坂本としてはまだまだ伸びる点だが、ファイナルのライバルとは、22点以上の差をつけた。まさに圧勝、異次元の演技だった。


「自分に勝ててうれしい」 インタビューで満面の笑顔。23歳になって体調面も考えるようになり、ファイナルへの期間が短いNHK杯を避けての日程づくりも功を奏した。
 次は全日本選手権。凱旋して国内でも完璧をめざして、代表一発合格(優勝)をねらう