皆さんこんにちは、遠野なぎこです
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今日は“リストカット”に悩む当事者だけではなく、その周りで支える方々へのメッセージです。
どうしたら助けてあげられるか…
どうしたら治してあげられるか…
友人として、恋人として、夫婦や親子として胸を痛めていらっしゃる方も多いかと思います。
私のブログにも日々沢山のメッセージを戴きます。
非常に難しい問題です。
一つ間違うと余計に心が乱れ今迄築き上げてきた関係が悪化する事もあります…それくらいデリケートな問題なのです。
一つ言える事。
リストカットは、自らの身体を切り刻む本人も決して現状に満足なんてしていないという事。
悲観しています。
非常に強い罪悪感と絶望感の中、涙を流しながら苦しみながら切り刻んでいるのです。
では、何故いけない事だと認識しながら繰り返してしまうのか。
…彼等、彼女等にとって自分の身体から血を流すという行為は大切な大切な“生きていく術”なのです。
身体の傷ならね、痛み、血液、消毒、治療…と“傷口の段階”を踏めるから。
私たち心を病む人間は、目に見える分かりやすい段階を踏めることに安心するのです。
何故ならば…心の傷は目には見えないから。
どんなにズタズタに刻まれていても、例え骨と皮だけになっていても表に現れない限り…自分で自分の傷を認識してあげられない。
許してあげられない。
治療をしてあげられない。
腕や脚から流れる血を見て初めて『私は生きてる、傷ついてる』と受け入れてあげられるのです。
人へ見せたい訳でも、甘えでも、逃げでもないんです。
バカらしいと思いますか?
カミソリを取り上げるのが最良だと思いますか?
諭し善悪を理解させる事が常識だと思いますか?
そうですね。
恐らくその通りです。
しかし、常識=根本的な治療に繋がらないのが厄介な“心の病”なのです。
カミソリを何度取り上げても、私たちはあらゆる場所で新たに手に入れることが簡単に出来ます。
諭される前に、物事の善悪くらい理解して行っているので無意味です。
正論を述べられた途端、相手に完全に心を閉ざしてしまうこともあるでしょう。
私がリストカットを繰り返していた時…何よりの恐怖は“人に批判をされる事”、“人が離れていってしまう事”でした。
あなたの大切な人が心の悲しみを身体を刻む事でしか癒せないのであれば…“現在”はただただ見守っていてあげて下さい。
大切な人の身体の痛みは、そのままあなたの痛みにもなってしまうかと思います。これは心の病を抱える者の一人として本当に申し訳なく思います。
ただ、それでも耐えられる愛があるのであれば…どうか静かに見守っていてあげて欲しいのです。
いつまでも同じ状況は続きません、どんな病にも必ず“変化”というものがあります。
“こんな自分を丸ごと受け入れてくれる人が側に居てくれる、静かに優しく抱きしめてくれる”
…そんな安心感を得る事だけで回復に繋がる人間も確実に居るのです。
私自身がそうでしたから。
リストカットを繰り返してきた人間は、自傷癖が改善してからも生き辛い毎日を送ることになります。
世間からの偏見、そして一番には自分自身への偏見の目と闘い続けるのです。
腕や脚の傷たちを目にする度に、人生において諦めなくてはならない事の多さに日々溜息をついているのです。
私たちは解っています。
罪深い事だと知っています。
大いに己を責めています。
だから、せめて周囲の方々だけは、正論を突きつけず…見守り、時には優しく抱きしめてあげて欲しいのです。
どうかどうか宜しくお願いします。
*今読み直してみて思いました、これは摂食障害等の病にも通じる気持ちなのだと思います。
なぎ
P.S
今回の内容は、決して自傷癖がある方々全員の心情を代弁したものではありません。
あくまでも私の経験から察するお話ですので、誤解なきようどうかご理解を宜しくお願い致します。
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