『告別式』

皆さんこんにちは、遠野なぎこです

ちょっと更新に間が空いちゃったね、ごめんね

お稽古や収録等々で、ちょっと余裕のない日々を過ごしていました｡ﾟ(T^T)ﾟ｡

皆さんは大丈夫？

心の具合は？

体の調子は？

ちゃんと泣けてるかな？

ちゃんと笑えてるかな？

多少の無理は仕方がない。

でも、無理し過ぎてはいないかな？

更新出来ない間も、いつもいつもいつも皆さんの事を心配しているからね。

ここ数日、私も苦しくなってしまったり、悔しい思いをしたり、一人で泣いたり、仕事で笑い転げたり、緊張したり、自信を失ったり、人の優しさに感謝したり、美味しいお酒を飲んだり、最悪なお酒を飲んだり…毎度のことながら、色々な毎日だったよ。

過食嘔吐も…何でだろう、ちょっとここのところ酷すぎる。

どんどんどんどん体重が増えていって、どんどんどんどん周りの人の言葉に過敏になっていって…卑屈になって、また他人に怯え始めてきてる自分がいる。

どうしよう…昔になんて、もう絶対戻りたくないのに。

本当は『嫌だ、嫌だ…もうずっとお家から出たくない』って、思ってしまう日も多い。

今日だって、そう。

私より全然年下のマネージャーの女の子のちょっとしたミスに、普段なら『分かった、仕方ないね。次は気をつけてね』で済む話が…ミスを追及したかと思うと、車中でだんまりを決め込んでしまったり。

『お前さんは何処ぞの大女優だよ！』って、ツッコミたくなるような態度をとってしまった自分に超反省…帰りに車を降りる瞬間『今日は朝からイライラしてキツイ言い方して…ごめんね(_ _。)』って謝りました。

しかも、そんな時までちょっとプライドが邪魔をし…無愛想な謝り方しか出来ないアタシ。ダサいなぁ、もぉ

年下の子にあたるなんて、本当にダメダメな大人だな…今後は気をつけよう。改めて、スマンね、マネージャーＹさんよ

☆………☆………☆………☆………☆

あのね…今夜は、タイトルにある『告別式』のお話をさせてもらってもいいかな？

お悩み相談じゃなくて、ごめんね。

…昨日は午前中に、淡路恵子さんの告別式に参列して来ました。

淡路さんから譲り受けた靴を履いて…。

社会人としてどうかとは思うけど、私…基本的に結婚式やお葬式、そういう場所には何かしらの理由をつけてなるべく行かずに34年間生きてきました。

“いのち”

“幸せ”

“涙”

“悲しみ”

“出逢い”

“別れ”

ストレートな感情なのか…はたまた裏があるのか、ただのお付き合いなのか…そんな形式ばった人間の感情に向き合うのが、凄く怖いからです。

本当に故人を偲んでいたとしても…特に肉親であればあるほど、感情の渦に飲み込まれそうで怖いのです。

そんな私ですが、仕事の合間を縫ってでも最後のご挨拶と御礼のお言葉をお伝えしたかったのです…これは、もうどうしても。

祭壇に飾られている淡路さんの美しく凛としたお写真。

淡路さんの大好きなドラクエのぬいぐるみやソフトの数々。

そんな光景をぼんやりと眺めながら…お焼香の順番を待っていました。

淡路さんとの会話や笑顔、ご一緒させて頂いたシーン、喫煙所での会話、早朝撮影現場に入られた時の年季の入ったカッコいいサングラスをかけたお姿に惚れ惚れとした気持ち、初めて連絡先を教えて頂いた日のこと、『淡路さんが若い子に連絡先を教えるなんて珍しいのよ』と仰った社長さんのお言葉…。

ドラクエの事で何度も夜お電話をしては『道が分からなくなってしまいました！』『宝箱が見つからなくって！』…その都度、あの低～いお声で『あなたねぇ～、だからそこはね！』ってゲームセンスゼロの私に何度も何度も丁寧に教えて下さって

そういえば、あるダンジョンで『どうしても氷から滑り落ちるんです！｡ﾟ(T^T)ﾟ｡』っていう、SOSのお電話のやり取りを数度して…ドラクエの事でお電話をさせて頂く事はその後全くなくなったなぁ。

淡路さんはよく番組内で『あのね、なぎこさんは飽きっぽいのよねぇ！男にもそうだし、ドラクエの時も』云々…（笑）

真実は、ちと違う。

でも、いいの

大、大、大先輩の大、大、大女優の淡路さんに…こんなヒヨッコ女優の私なんかの顔と名前を認識して頂けただけで、普通に考えたら奇跡だから❗️❗️


あ、ダメだ…また泣きそう。

その後は偶然にも同時期に、淡路さんとバラエティ番組でご一緒させて頂く機会が増えて。

多い時は週イチとかでお目に掛かれるから、必死にドラクエ繋がりを持たなくても大丈夫かな…なんて、なんか安心しちゃったのかな。

元々、淡路さんと繋がりを持ちたいが為だけに急遽購入したゲームだからね。

今もだけど、私ゲームとか機械系は全く分からない。

分からないし、分かろうと努力する気も特にない。（←こういう所、割と本気で怒られる時ある…全然気にしないけどヽ(゜▽、゜)ノ）

パソコンなんて自分のアドレスも知らないし、引き出しに入れっ放しだし。

こうしてブログを打つ携帯ですら、分からない所ばっかりでほぼマネージャーの子任せな日々ですから(^▽^;)

まぁ、そんなこんなで…淡路さんと出会ってからのここ7.8年の色んな出来事を考えていたら…もぉ、涙が止まらなくなってしまって。

ここだけの話…お焼香後に少しお話をしていたら、隣にいたうちの社長に『なぎさん！！ちょっ！鼻血っ』って指摘されてさ

『えぇっ、何？！鼻血っ』って白いハンカチを鼻に当てたら…血がタラ～ンってm(．．)m

多分、今まで経験した事のない類の悲しみだったのだと思う。

人一人の最期の姿を目にするなんて、本当に初めての事で…棺にお花を手向けながら、生前と変わらぬ美しいそのお顔をそっと触らせて頂いて。

私の知っている淡路さんが確かにそこにはいらっしゃって…目を閉じて安らかなお顔をされていらっしゃるお姿が現実なのだと頭では理解しつつも、また今月も『アウト✖️デラックス』の収録でお会いする気がしてならなかったり。

『人の死』とは『生きる』とは、一体何なのか…何が正解で何が不正解な人生なのか、正直色んな事が分からなくなる時間でした。

混乱してしまって、本当は大声を出して泣きたいのに泣いちゃいけない状況に身体が反応して鼻血が出ちゃったんだと思う。

沢山お辛いご経験をされても、ピシッと背筋を伸ばしご自身を信じて生きてこられた淡路さん。

私などがこのような事を言うのは非常に生意気なのは百も承知ですが…ずっとずっーと、ご自身しか信じられない人生であったのかもと思ったりもします。

世の中は淡路さんの事を“強くてサバサバしていてカッコいい女性”と言うけれど…なにか、どこか違う気が。

“諦め”、“割り切り”、“悟り”、“声にならない叫び、悲鳴”。

普通の女優さんなら言いたくもないご自分の人生を包み隠さずにお話されるお姿を拝見して、私には強さよりも悲しみの方が大きく感じられていつも心が痛くて痛くて…。

だからかもしれません。

収録で何度お会いしても、私生活を含めてのお付き合いを願う事は私自身は全くありませんでした。

所謂、人生相談なんかはしちゃいけない気がして。

それは…淡路さんの背中にある悲しみがあまりにも大きくて、直視する事さえ躊躇われるお姿に感じてしまったから。

その悲しみを、煙草や、歯に衣着せぬご発言や美しいお化粧やネイル、華やかなお衣装に身を包んで覆い隠していらっしゃったのかなと…。

そして…淡路さんの大きな大きな“悲しみ”と、大きな大きな“愛”が胸に刺さるように伝わって来たのが、告別式の最後に流されたスクリーンでのお言葉でした。

ご自身の息子さん、四男の方に向けて…

『今度は外国の田舎町に生まれて旦那さんが獲ってきた魚を捌いて毎日毎日美味しいご飯を作る、そんな風なお母さんになるから…またその時はお母さんの所に生まれ変わっていらっしゃい』。


《またその時はお母さんの所に生まれ変わっていらっしゃい》


この一言に、もぉ…息が苦しくなる程に涙が止まりませんでした。

映画やテレビに出ていらっしゃる淡路さんは、女優淡路恵子さん。

でも、淡路さんは“母親”だったんだなって。

淡路さんと息子さん達のご事情は、私も世間の方々がご存知な程度の知識しかありません。

でも…恐らく私達の知っている情報以上に色んな葛藤の中で生きていらっしゃって。

そして最後にかける言葉が…

『また、私の所に生まれ変わっていらっしゃい』。

愛って、母親って、親子って…。

もう、理屈じゃないんだなって。

…“絶対的な愛”を探したい私。

…“絶対的な愛”なんて、残念だけど無いんだよと諌める周りの人々。

ううん、やっぱりあるじゃん。

ここに、ちゃんとあるじゃん。

“来世でも命がけでお腹を痛めてあなたを産み出すわよ、またあなたをイチから受け止めるからもう一度お母さんのお腹にいらっしゃい。”…そう言ってるんだよ？

大変な思いや悲しみを背負って来たのに、またお母さんの子供になって…って。

これこそが“絶対的な愛”だと、私は思います。

世の中でよく耳にする、非常に不愉快な気持ちになる言葉の一つが…『子供を産んだらあなたにも分かる』でした。

なんて乱暴で身勝手な意見！！と、頭に来るばかりでした。

でも、今回の淡路さんの息子さんに対する『愛』を知って…母親にならなければ分からないこと、母親の偉大さに初めて触れられた気がします。

淡路さん、ありがとうございます。私、淡路さんに出会えて本当に本当に幸せでした。

私にとって淡路さんは、芸能界で一番厳しくて、お会いすると一番緊張して…でも、一番憧れる大先輩でした。

本当に本当に大好きでした。

本当に本当にありがとうございました。

そして、今まで淡路さんをずっと支えていらっしゃった小林社長…。

お目にかかる度に私の出演ドラマや最近の話題の感想を仰って下さる方なんです。

淡路さん同様に背筋をシャキッと伸ばした、とても聡明な女性です。

私なんかをいつも気にかけてくださって、優しくて本当に大好きな方なんです。

私、テレビで行き過ぎた発言をいっぱいしてるでしょ？

いくら同じ芸能界とは言えども、否定的な意見をお持ちの方も沢山いらっしゃっるのが現実です。

昔からの役者仲間に、面と向かって意地悪を言われた事だって何度もあります。

でもね、淡路さんと小林社長は一度も否定をしないで下さった。

それどころか、私の出演ドラマの感想をお会いする度に聞かせてくださって…どれだけ励まされたことか。

決して『バラエティをやめなさい』とは仰らないの。

必ず『ドラマ頑張りなさい、あの芝居凄く良かったから！』って。

あぁ、ダメだ。やっぱり寂しい。

次の収録でも、いつもみたいに淡路さんと小林社長に会いたい。

…やっぱりまだ泣き足りないみたい。

今夜はお稽古も早めに終わったし…もう、いいや。いっぱい泣いてしまえ(ﾉ´▽｀)ﾉ

ごめんね、今夜は個人的な話ばっかりで。

大好きな人が亡くなるって、本当に辛い。

でも、こんなに涙が溢れ続けるほど大好きな人に出会えたんだもんね…それって、とても幸せな事なんだよね。

これからも、泣いて鼻血が出る程大好きな人達に出会い続けていきたいです

なぎこ

☆………☆………☆………☆………☆

※告別式最後のスクリーンに流れた淡路さんのお言葉ですが、泣きながら眺めていた為…一語一句正確には表現できていないと思います。ごめんなさい(:_;)

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