早くも | 凪の時間 (滑膜肉腫と共に)

凪の時間 (滑膜肉腫と共に)

高校1年生の時に滑膜肉腫を発症した息子の記録です。
約6年の闘病生活。転移、所術は数知れず。
亡くなる瞬間まで生きることに全力を傾けた息子の生の姿です。
2023.11.19以降は、母の想いを綴る独り言日記に変わりそうです。
母の側弯症手術後経過も少々。

7回目の月命日がやってきた。


息子が逝ってしまってから、もうそんなに経つんだ。

 

ついこの間まで、喧嘩したりのんびり話をしてたりしていたのに。

 

いないことが不思議でたまらない。

 

ドアを開けるとベッドの上にあなたがいるような気がする。

 

「夕飯何食べたい?」

 

と、普通に聞いてしまいそうになる。

 

いつもいつも、私の体調を気遣ってくれていたね。

 

私の手を煩わせないように、あなたらしく気を使ってくれていたね。

 

自分のせいで私が治療できないこと、気に病んでいたね。

 

あなたが少しでも長く生きていられるなら、私のことなんてどうでもよかったのに。

 

あなたが逝ってしまって、1周忌までは家にいたいと思っていたの。

 

でも、家の中でさえ歩くことも儘ならなくなり、とうとうあなたにお留守番してもらって家を空けることにした。

 

病院にお位牌はそぐわないから、せめてもとあなたの写真を連れて。

 

出血多量であなたの世界のすぐそばまで行ったけど、川を渡らせてはくれなかったね。

 

お迎えがいなくて寂しかったよ。

 

だけどそれがあなたの意思ならば、私はそれを引き継いで、後悔と悲しみを抱えながら生きていくしかない。

 

あなたが気にしてくれていた手術、無事に終わったから安心してね。

 

あなたが「怖い」とも「痛い」とも言わなかった数々の手術、私は1回だけなのに泣き言だらけ。

 

情けないママで恥ずかしい。

 

退院があなたのお誕生日に間に合ってよかった。

 

ひとりで迎える寂しいお誕生日にしなくてよかった。

 

帰宅したらよりあなたを強く感じた。

 

無理しないように見張っているのかな?

 

大丈夫。

 

あなたが後押ししてくれて、一緒に乗り越えてくれたから、この体を大切に使うから。

 

いつも支えてくれてありがとう。