もう木曜日ですね。
連日30℃超えの暑さに、体が悲鳴を上げる力も無くなっています。
そこへまた、ブロ友さんのお嬢さんの訃報が飛び込んできました。
息子とも歳が近く、同じく肉腫と戦いながら、医師になることを目指してとても努力していた可愛らしいお嬢さん。
全身に転移しても夢を諦めず、それをユーモア―いっぱいで支えてきたお母さん。
お互いに、影では泣きながらも、いつも相手を思いやって、何度も危険な状態から復活してきたというのに。
病魔は無情です。
悲しくて、悔しくて、なんともやり切れずに、どこにぶつけたらいいのかわからない無力さに、ただただ涙が溢れ出て、ぼろぼろの顔で息子の病院へ向かったのが火曜日のことでした。
みなさん偉いなぁと思うのは、その日の出来事をその日のうちに書き残せること。
私は、帰宅と同時に生き物たちの世話に追われ(今はコザひな4羽を挿し餌中)、庭に水を撒き、掃除機をかけて夕食の準備。
時間が空いた時には体力バロメーターはゼロ
翌日は、前日の疲れが抜けずにやっとこさ動く状態で、年を取るってこういうことねと実感。
庭の水撒きは、外に出ているだけでも汗が滴り落ちて、その上手も脚も、服の上からでさえも蚊に刺される。
でも1日でもサボると、この暑さで全て枯れてしまう。
メダカたちは、何百という目で無言の圧をかけてくるし、コザたちは餌の時間を覚えていて、催促で大騒ぎ。
それがまた可愛いんだけど、体力が追い付かないのが情けない。
火曜日の病院。
採血の後は主治医の診察。
息子だけで行った時と、私が同伴で行った時には態度も言動も全く違う主治医。
それを再確認したくて、息子だけ診察室に入ってもらった。
腰が痛くて歩くのが遅い私は、整形外科まで行くのがしんどいので途中待機。
診察が終わって、私のところへ来た息子。
「今日は『ご飯は食べれてる?』なんて聞いてきたんだよ」
びっくりした様子で伝えてきた。
普通の医師なら普通の会話なんだけど、主治医に限ってはこういう普通の会話が無い。
「それにね『しっかりたくさん食べるんだぞ』だって。
すごく普通に優しくてびっくりした」
へ~ ! そんな普通の声掛けできるんだ。
1回の診察の間に10回近くも「1カ月もたないから」って言ってた主治医とは別人だね
やっぱり私がいるとダメなのかなぁ?
私がおバカで、ことの深刻さをわかってないと思っているのかなぁ?
逆に何度も言われ過ぎると、正常バイアスが働いちゃって、危機感が鈍るのに。
あまりにもの態度の変化に、息子も苦笑いするしかなかったようだ。
息子ひとりの時に、余命の話なんかされなくてよかったけど。
私に厳しいことを話してる時でも、息子も隣でちゃんと聞いているんだけど。
わかって言ってるんだよね?!
血液検査の結果に問題が無かったので、そのまま抗がん剤を受けに移動する。
1時間もかからないで終わるので、私は借りて来た車いすに座って廊下で待機。
この待ち時間に、よく看護師さんが家での体調などを聞きに来る。
私はお話に来た看護師さんに、それまでの主治医の心無い発言がどんなに私たち親子を傷つけていたか。
そして今日息子ひとりの診察では、主治医は人が変わったようだったなどとさらりと話していた。
「辛かったでしょう。そんなこと言われたら泣いちゃうよね」
と言いながら、看護師さんが私の背中を擦ってくれた。
「いえいえ、大丈夫です」と隣を見ると、泣いているのは看護師さんだった。
看護師さん、テキパキとお仕事しているけど優しいね
やっぱり、人の命がかかっているお仕事をしている人だからこそ、命の重さを感じ、危うい命を支え、その持ち主の心に寄り添える人であって欲しいと思う。
まるで父親のように、声掛けしてくれた主治医には感謝している。
余命のような、本人にとっても家族にとっても重要な話は、せめて私の許可をとってから息子に話して欲しかったな。
何度も何度も、しつこく言わなくてもわかったから。
話の内容はわかったけど、残念ながら納得はしていない。
息子は死ぬ気なんか無いし、私も息子がそう言うのだから息子を信じて応援している。
来月から在宅診療に入る。
ちゃんと話を聞いてもらえる先生だったらいいな。
息子はまだまだ元気だし、治験には絶対間に合う !
天邪鬼な親子なんだもの。