話題の小説、ピースの又吉さんが書いた『火花』を読みました。前評判通り、と、いうかそれ以上に、心に刺さる、優しいけど切ない物語でした。漫才師を描いた青春小説ですが、「芸人さんが書いたお笑いの本」と言うより、例えば「小説家が小説家を描いてる」とか、「芸術家が芸術家を描いてる」ときみたいな、掘り下げの深さを感じ、しかもそれは普遍的な何かに触れて、もはや何の職業の人、いつに生きてる人にも共感できるものになってるのです。芝居の人間は僕も含めて、よく「芝居の人間」を描きます。それはやはり、身近にいて描きやすい、というのが圧倒的な理由だと思いますが、もう一歩踏み込むと、言いたいこと、感じたことを表現するツールとして、それを反映させやすいというのがあると思います。だから、芝居をやってない人間が見ていて、全くわからないってことはないと思うし、観てくれた友人に「ああいうのってうちの会社でもあるよ」とか、逆に「芝居の世界でもそうなんだねー」と、自分の職場のあるあるだと思ってた人までいたくらいです。芝居の人間ばかり描きすぎて、「毎回お芝居の人が出てくるね」とも言われたことがあるので、それは反
省きてますが、やっぱり自分の回りのことが書きやすいってのはあります。だから、単純に、もっと別のこともいろいろやっておいた方がいいんだろうなーと思ってます。
まだまだ勉強することたくさん!がんばります!