【再読】 荒木飛呂彦『STEEL BALL RUN ジョジョの奇妙な冒険Part7』1~4 集英社文庫(コミック版)
本日はこちらの作品を再読しました。
ジョジョ7部『スティール・ボール・ラン』です。かなり久しぶりに読み返しました。
文庫版は装丁にかなり気合が入っています。カラフルでお洒落な愛蔵向きのデザイン。
こちらは全16巻なのですが、とりあえず今日は4巻まで。
それでは早速、内容について書いていきたいと思います。
以下、内容についての記載あり。未読の方はご注意ください。
この序盤のスピード感、何度読んでも最高です。
舞台は1890年のアメリカ。
物語の主軸となるのは、スティール氏によって開催された、乗馬による北米大陸横断レース「スティール・ボール・ラン」。
サンディエゴからニューヨークまで、総距離約6000㎞を何日もかけて走り続ける過酷なレースで、優勝賞金は5千万ドル(60億円)。一攫千金、命がけのアメリカンドリームです。
このレースの参加者にはプロのジョッキーの他にアマチュアやカウボーイもおり、ラクダや自動車(この時代にはまだ珍しい)での参加者、騎乗せずに走る例外も含めて総数は3852名。スタート前のビーチに馬と騎手がズラっと並んでいる光景はなかなかに壮観で、もうこの時点でわくわくします。
ただ、途中からはレースよりも、コース上で行われる「聖なる遺体」探しやそれをめぐるバトルの方に焦点が当てられていき、騎手同士の競り合いからいつものスタンドバトルになります。
主人公ポジションの人物は二人。ジャイロ・ツェペリとジョニィ・ジョースター。相棒のような関係で、二人で共にレースを進んでいきます。
ジャイロは登場シーンから格好良い。その金歯なに?とかバックルやばいな、とか色々思う所はありますが、それでも、というかそこを含めて本当に格好良い。ナイスデザイン。オーラが凄い。
初期ジョニィはちょっとガラが悪くて余裕のない感じが、ドン底から這い上がる系主人公感があって◎。過去のシーンを初めて読んだときには「本当にジョースターか!?」と思いました。今までのジョジョたちとはまたタイプが違うというか、俗っぽさ、人間らしさがより強いキャラクターのように感じます。ジョセフとジョルノを足して割ったらこういう雰囲気になるかな?という感じ。善人寄りで正義感もありますが、硬派さや高潔さはやや薄めな印象。まあ他のジョジョも言うほど硬派で高潔か?という気もしますが。青年期ジョナサン以外。
文庫版1~4巻はディエゴの恐竜化までですね。ガラガラヘビと奇行の後。1部ディオや3部DIO様も大概ですが、ディエゴも迷ゼリフが多くて愉快です。何となく、この三人の中だとディエゴが一番人生楽しんでそう。
3巻の、ブンブーン一家戦からジャイロの過去編を挟みつつオエコモバ戦の流れが特に好きです。どちらも序盤の敵にしては結構厄介。ジャイロと少年のエピソードは芸術的で美しい。
4巻のシュトロハイムはラクダのアブドゥル同様ファンサービス枠なんでしょうかね。2部のシュトロハイムさん好きだったので初見時はちょっと嬉しかったです。
それから、ワイアーのポーク・パイ・ハット小僧(いつも名前を忘れる)もかなり面倒な敵だったと思います。スタンドの見た目も戦い方もなかなか洒落ていて面白い。ジャイロを助けるためにジョニィが泣きながら左腕の遺体を差し出すシーンは何度読んでも感動します。
大統領も登場し、ここから本格的に遺体争奪戦が始まる、というところで終わりです。
続きはまた別日に読みたいと思います。
……最推しがまだ名前しか出てこない…。
それでは今日はこの辺で。