四万十の最高気温“日本一”は抹消すべし、そして多治見も | 永築當果のブログ

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ブログを8本も立て、“物書き”が本業にならないかと夢見ている還暦過ぎの青年。本業は薬屋稼業で、そのブログが2本、片手間に百姓をやり、そのブログが2本、論文で1本、その他アメブロなど3本。お読みいただければ幸いです。

 気象庁の全国の気象観測所はしっかりとした基準が守られており、正しく気象観測されているやに思われているが、どっこいそうではない。

 真面目な気象学者で東北大学のある名誉教授の方は、目に余る観測所が多くて、いたたまらなくなって自費600万円を投げ打って基準に合うように改善された気象観測所がいくつかあるようだ。

 その基準とは、温度に関しては「人工熱源からは十分に離すこと」「周囲は30平方メートル以上の芝生を敷くこと」となっているとのこと。


 そうした基準が守られていない例として小生が知っているのは岐阜県多治見市である。熊谷市と並んで最高気温日本一の“栄誉”を今まで受けていた。

 その多治見市については、このブログの過去記事(2011.5.26 CO2地球温暖化は原発推進のために捏造された)の中で紹介したが次のようである。


 …今は、盆地という地形からそうなると説明されていますが、これは真っ赤な嘘。その昔、ごく普通の気温を記録するだけでしたが、測候所の近くにバイパスができ、アスファルトの照り返しと車の排気ガスが百葉箱に入るようになって、高い気温が記録されるようになったのです。困ったことになったので、測候所の移転話が出たのですが、そんな予算はなく、今日に至っています。これは、単なるヒートアイランド現象なのですが、今では、これぞ地球温暖化だと、うまいこと利用されています。…


 さて、四万十はどうか。四万十市土佐にある江川崎地域気象観測所で8月12日に41.0度を観測し、“日本一”の座について一躍有名になったのだが…。

 これについて、物理学者、武田邦彦氏が聞かれた話によると、次のようだ。


 …どうやら(百葉箱の)下に黒いビニールシートを張っていたらしい。また、隣家のクーラーの屋外機が温度計の方向を向いていた。…


 また、ネット情報では次のようだ。


 …(四万十の観測所は)芝生が剥がれているし、直ぐ隣は広大なアスファルトの駐車場である。…これに対して、熊谷市の方たちは「うちはちゃんと芝生が張られている。四万十は基準が守られていないからデータは無効だ。」と怒りの声を上げている。…


 四万十そして多治見も、ともに基準に合わない観測データであるから、これらは公式記録から抹消すべきものだ。

 そうした例は過去にある。2010年9月に京都府京田辺市の39.9度。ここは、温度計にツタが絡まっていて風が妨げられ、熱がこもって温度が上がった可能性があるとして、気象庁はこの記録を認めなかったのだ。

 これはずさんな管理からであるが、気象データの公式記録からは、観測装置の設置基準を満たしていないものを削除すべきである。


 ところで、うちの店の前にも寒暖計を置いているが、西3キロにある岐阜気象台とは真夏には2、3度の違いがあり、うちの方が高い。気象台は基準を満たす場所に百葉箱が設置されているのだが、うちはテントで日陰になっているものの直ぐ前が駐車場であり、その前の道路は旧国道で交通量が非常に多いから、当然にそうなる。

 先日の猛暑のときには、何と42度を記録した。四万十の記録が認められるのなら、うちの記録も認められるべきで、“うちが日本一だ”と叫びたい。もっとも、うちよりずっと条件が厳しい地点では43度44度いやそれ以上のところがあろうが。

 それにしても、今年の猛暑には参った。それに比べ、今日の日中の涼しかったこと。ちなみに岐阜気象台の最高気温は30.0度でした。