決められた日までに確実に納付する
1:納付期限、納付先に注意する
給与計算が終了したら、従業員から源泉徴収した保険料や税金を納付しなければなりません。納付期日と納付先は、それぞれ決まっているので、期日に遅れると加算税や延滞税、延滞金などといった本来納めるべき額にプラスアルファされることがあるので注意してください。
2:社会保険料は前月分を納付する
従業員の給与から徴収した健康保険料、介護保険後家保険料、厚生年金保険料と会社負担分の社会保険料(およそ従業員負担分と同額)を合わせて、毎月末日までに社会保険事務所へ納付します(あらかじめ届け出た銀行などからの口座振替による)。
毎月中旬頃「保険料納入告知額・領収済額通知書」が社会保険事務所から郵送されてくるので、必ず記載されている金額を確認しましょう。
社会保険料は、前月分を今月の給与から控除し、月末に納付するという仕組みになっています。例えば、4月分の社会保険料は、5月に支払う給与から控除し、5/31に会社負担分と合わせて納付します。
1月遅れで納付するので、新入社員の社会保険料は入社月の翌月以降の納入告知書に反映されることになります。
3:納入告知書の金額に相違があった場合
①少額の場合:社会保険事務所と階差との端数計算の違い
②従業員1人分以上や保険料額の違う場合:資格取得届や資格喪失届の関係で、翌月以降の納入告知書に反映し、清算されるのかもしれません。
③厚生年金保険料だけ金額があわない場合:70歳以上の人は厚生年金保険の資格を喪失するので保険料も不要です。その分を省いて計算していますか。
④賞与を支払った場合:翌月以降の納入告知書にその賞与にかかる保険料額と毎月の保険料額が合算されて記載されています。
4:雇用保険料の納付は年に1回
雇用保険料の納付は、健康保険料や厚生年金保険料などと異なり年に1回です。納付先は所轄都道府県労働局ですが、実際には銀行や郵便局に納付します。雇用保険料と労災保険料と合わせて労働保険料として、毎年4月から翌年3月までの1年度間の保険料を概算(概算保険料)で納付します。
1年度の最終日の3月31日が過ぎると実際払うべきであった保険料額が確定(確定保険料)するので、すでに支払っている概算保険料との差額を清算します。これを年度更新といいます。
納付時期は原則1年に1回(5月20日)となっていますが、概算保険料額によっては年3回に分割することも出来ます。その場合の納付期限は第一期については5月20日、第2期については8月31日、第三期は11月30日です。
結局その日まで従業員から控除した雇用保険料を会社が預かることになります。
5:源泉所得税の納付
給与から源泉徴収した所得税は、当該給与を支払った月の翌月10日までに会社を管轄する税務署に納付します。実際には郵便局や銀行などの金融機関に納付書と納付金額を添えて支払います。年末調整後などは、納付すべき所得税額がたとえ、0円であっても納付書の提出と要します。この場合は直接税務署へ提出しなければなりません。
-かっぱ-
財形貯蓄の控除には協定書が必要
1:住民税は毎月一定額を徴収する
住民税の徴収には普通徴収と特別徴収があります。
特別徴収とは会社が毎月の給与を支払う際に各従業員から税額を控除し、それぞれに納める方法をいいます。住民税額は毎月定額となっているので、所得税のように変動しません。
毎年5月ごろに市町村民税・都道府県民税特別徴収税額の通知書が送られてきたら、その額を個人別マスター台帳に追記しましょう。 その際、6月だけは端数処理をするため7月以降と金額が異なります。
2:住民税は自分で納めても構わない
市町村区民税と都道府県民税との総称が住民税で、地方税とも呼ばれます。コレに対して所得税は国税です。
住民税は、その年1/1現在の住所がある市町村、都道府県に対して1年間納税します。極端な例を挙げれば、1/2に東京都から大阪府に引っ越した場合、その年の住民税は1年分丸まる東京都に対して納めることになります。
住民税は、所得税と同じように確定申告をしても構いません。ただ、一般的にはわざわざ申告をしなくても、所得税の確定申告書に基づいて(これが確定申告書の名前の紫檀確定申告をする年度の翌年1/1の住所を書く欄が設けてある理由)市区町村が住民税額を計算し、これを納税者に通知、納付書を郵送します。それをもって納税者は市区町村に直接納付(これを普通徴収という)します。
3:給与所得者は原則特別徴収
会社は原則的には、特別徴収により住民税を給与から控除します。住民税の控除手続きは給与計算のひとつの作業となります。
4:住民税の計算は市区町村が行う
確定申告をしていないサラリーマンの所得を市区町村はどのようにして把握し、住民税額を計算するのでしょうか?会社は、従業員一人一人の給与支払報告書をそれぞれの従業員の1/1現在の住所に送付することになっています。
市区町村は、提出された報告書を見て、それぞれの住民税を計算し、5月~6月頃にそれぞれの会社に特別徴収税額通知書を送付します。
特別徴収税額通知書には、原則としてその年の6月から翌年5月までの特別徴収税額が記入されています。各従業員に対して毎月控除する住民税額は、年税額を12ヶ月で割っているので同額となりますが、6月に控除する額についてだけは端数調整しているので注意が必要です。従業員から源泉徴収した住民税は翌月10日までに従業員の住所地の市区町村に対して納めることになります。
また、給与の支払を受ける人が常時10人未満の場合には、市区町村の承認を受けて、6~11月の半年分を12月10までに、12月~5月までの半年分を6月10日までに納めることも可能です。
-かっぱ-
扶養者の数で源泉所得税額が変わる
1:所得税は源泉徴収される
従業員に給与や賞与を支払うたびに、それぞれに対する所得税を差し引くことになっています。本来、所得税は1年間に受けた所得に対して課税されるのですが、毎月の給与や賞与からあらかじめ控除しておくのです。これを源泉徴収といいます。
2:ポイントは課税対象額と扶養者の数
源泉所得税を求めるには大きく2つの作業があります。
①課税対象額を求める
総支給額から非課税給与(通勤手当など)を差し引いた残りが課税給与で、さらにその課税給与から社会保険料を差し引いた残りが課税対象額になります。
②扶養親族等の数を求める
扶養親族等の数により、控除する源泉所得税額が変わってきます。扶養親族等の数が多いほど、手取額も増えます。
3:源泉所得税額表に当てはめる
源泉所得税額は、源泉徴収税額表を使用して計算します。源泉徴収税額表には月額表(甲欄、乙欄)と日額表(甲欄、乙欄、丙欄)があり、雇用形態や契約期間などによって、使用する税額表が違ってくるので注意です。
【源泉徴収表額の摘要欄】
・月額表:1ヶ月、半月、10日ごとに支払う給与
・日額表:日々、1週、日割り計算して支払う給与
・「給与所得者の扶養親族等(異動)の申告書」の提出があり→甲欄を使用
・「給与所得者の扶養親族等(異動)の申告書」の提出がなし→乙欄を使用
【源泉所得の計算例】
課税対象額=総支給額-非課税給与-社会保険料
ex) 300,000円-20,000円-30,000円=250,000円(この数字を税額表に当てはめます)
①課税対象額を「その月の社会保険料額控除後の給与等の金額」の該当する金額欄を探し、当てはめる。
②「扶養親族等の数」に該当する欄まで右にたどっていく。
③そこに記されたのが、従業員の所得税額となる。
-かっぱ-