オバマ米大統領は6000億ドル（約51兆円）余りの実質増税・歳出削減が年明けに重なる「財政の崖」を回避する法案を上下両院が可決できると「控えめながら楽観している」と述べた。
オバマ大統領はホワイトハウスで上下両院指導部との会談後に記者団に対し、「残された時間はない」と述べ、「政治が自ら招いた経済への痛手を米国民は我慢しない」と続けた。
大統領はさらに、民主党が優勢の上院で「合意が成立できるよう」リード民主党院内総務とマコネル共和党院内総務が取り組むことで一致したと明らかにした。また、それが実現しない場合、大統領が12月21日に提示した年収25万ドル超の富裕層に増税する案を採決するよう呼び掛けた。
上院がこうした案を可決して下院に送付し、30日の採決に持ち込むことができれば、下院のベイナー議長が十分な票を集められるかが試されることになる。