リオ五輪での日本選手のメダルラッシュが続き素晴らしいですね!



レスリングは14日(日)から男子グレコローマンが始まります。



日本選手はグレコローマンでは59キロ級と66キロ級の2階級に選手が出場しますが、どの階級も世界予選を勝ち抜いてきただけあってめちゃくちゃ強い選手ばかりですね。



まさにツワモノ揃いの中で真の世界一を決める戦いとなりますが、ここでグレコローマンレスリングの試合の観戦のポイントを簡単に説明します。



グレコローマンレスリングは上半身のみの攻防で行われる種目ですが、試合時間は3分×2ラウンド、8点差がつくとテクニカルフォールとなります。



試合開始はもちろんスタンドレスリング(立ち技)の攻防から始まりますが、上半身のみの攻防しか認められていないので、まず選手は腕取りからの胴タックル、一本背負いや首投げ、胸を合わせての反り投げや、がぶり技などでポイントを取りに行きます。



こういった技をかけるためには、相手にしっかり圧力をかけてからのほうが相手の反発を利用して技がかけやすくなるし、脚を取られないのでお互い最初は大相撲のような差し合いや押し合いとなります。



このグレコローマンの組み手争いや差し合いというのは、一番地味で一見押し相撲のような感じでつまらないんだけど(笑)、実はお互い細かな駆け引きや技をかけるタイミングを狙っています。



しかし上半身のみの攻防であり、ツワモノ同士が試合する場合なかなか技が決まらない場合が多いので、どちらが消極的か積極的か優劣をつけてパーテレポジションといういわゆるグランドレスリングからスタートさせます。



パーテレポジションとなるタイミングですが、だいたい試合開始1分30秒ぐらいでスタンドレスリングでポイントを取らないと、どちらかに2回目のパッシーブ(消極性)がつきます。



審判に積極的な姿勢が認められるためには、グレコの場合基本的にいい姿勢で胸を合わせて(コンタクトする)前に出ながらポイントにつながる技をしっかりかけようとしていることが重要です。



なので、なかなかポイントにつながらない場合はお互い押し相撲のようなレスリングになるんですよね(笑)



グランドレスリングではグレコローマン特有の持ち上げる技が決まりやすいポジションだし、グレコの場合、勝利に結びつくグランドレスリングでのポイントの比重が非常に大きいです。



試合中、パーテレポジションの攻防はスタンドでポイントを取らない限り多くて1選手1〜2回ぐらいなので高重量のバーベルを一瞬で上げるウェイトリフティングの選手のようにもの凄い集中力を必要とします。



パーテレポジションで上になった選手は何とか相手を持ち上げたり、ひっくり返そうともの凄いエネルギーを使っているし、下になった選手は相手の力を逃がしながら、這いつくばって耐え忍ぶといった凄まじい攻防が繰り広げられています。



したがって観戦のポイントを簡単にまとめると


1、スタンドレスリングでの組み手争い、差し合いでどちらがしっかり相手にくっつき前に出て技をかけよくとしてるか?


2、だいたい開始1分30秒ぐらいでどちらかが技をかけてポイントを取らない場合、どちらかかが2回目のパッシーブを取られてグランドレスリングからスタートする。


3、パーテレポジションからスタートした場合、勝利に結びつく重要なポイントが入る可能性がある。(特にグレコローマン特有の持ち上げ技に大注目)


4、どちらもポイントが入らないで試合が進んだ場合、4分30秒でどちらかに反則ポイントがつく。


5、基本的に最初から最後までガンガン前に出て、グランドレスリングの攻防が強い人が勝つ可能性が高い。


以上の部分に注目しながらグレコローマンのレスリングを観戦すると今までより100倍面白いです!(笑)



日本から出場する太田選手と井上選手に期待したい!



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9日(火)もウェルネス大学にて、第3回目となるグレコローマン練習会を開催しました。



今回は4つ組からの展開や、いかに相手に有利に組むか?、相手に有利に組ませないか?という部分を中心に技術指導し、スパーリングまでみっちり行いました。



継続は力なりだし、日常的にグレコローマンを浸透させてレベルアップにつながるように引き続き開催していきます。



頑張れ日本グレコ!