安倍首相が辞意を表明されました。


まずはひとりの国民として、また地方政治に関わる者として、率直に長年に渡り日本を引っ張ってこられたことにお疲れ様でしたと、そして感謝を申し上げたいと思います。


健康上理由での辞任とのことですが、志半ばでの辞任は本当に断腸の思い、苦渋の決断だったかと思います。


今は治療に専念をして頂き、少しでも早く回復、良くなることを願っています。


私は自民党支持者でもありませんし、安倍内閣を全面的に支持、評価しているわけではありません。


ただ、今回の辞任にあたり、まずは素直に率直に、"残念"という想いと、感謝とお疲れさまでしたという気持ちが湧いてきます。


最近の世論調査では安倍内閣の不支持が5割、評価せずが6割近くあると言われていますが、ただ、私は今回の辞任にあたり、この56割以上の方々でも"残念"という気持ちを抱いたのではないかと思います。


それほど安倍内閣は国民の厳しい声があった一方でも、国民の心根にはどこか期待感や安心感があった内閣、厳しくも親しまれた内閣だったのではないかと思います。


まさに78ヶ月と歴代最長政権を担えてきたことがその証かと思います。


もちろんその長期政権も含めて安倍内閣の功罪も様々あるかと思っています。


ただ、これも支持不支持、好き嫌いではなく、素直に功績は認めながら感謝するべきものだと思います。


功績としては主に経済や外交などが報道や評論家などからはあげられていますが、私自身は地方政治、教育行政に携わる者として、また、教育問題をライフワークとして取り組んできた者としては安部内閣における「教育改革」をまさに実感していますし、高く評価、感謝しています。


安倍首相は"教育再生実行会議"を設置され、その提言を受けて様々な教育改革を実施してきました。

特に"いじめ防止対策推進法の制定"をはじめとする「いじめ問題」への対応、対策、また、"教育委員長と教育長を一本化した新教育長の設置と権限強化""総合教育会議の設置"など「教育委員会制度改革」は地方の教育行政にとってはとても大きな改革、変化であり、大きく教育が前進したと実感しています。


他にも道徳や英語の教科化や最近のGIGAスクール構想も大きな変化、前進だったかと思います。


また、幼児教育の無償化(幼稚園保育園の無償化)も大きな改革、功績だと思います。


このように安倍内閣の78ヶ月で教育行政は大きく変わり、前進していると実感しています。


もちろん功罪の""にあたる部分もあるかと思います。


やはり一番は「公文書管理」についてだと思います。


安倍内閣では公文書の"隠蔽""改ざん""破棄""捏造"が見られたの事実であり、そのことは本来絶対にあってはならないことであります。


国や市など行政が所有する情報や公文書は、健全な民主主義の根幹を支える国民、市民の知的共有財産です。


国民の知る権利や、情報公開、説明責任、公文書管理は国民、市民の権利、利益を守る、民主主義の根幹をなすものであり、国のこうした姿勢や事実は少なからずも地方自治体にも悪影響を及ぼしかねないことでありました。


新内閣にはこの反省を活かして、公文書管理ルールの徹底など様々な政策を実行する以前にこうした民主主義の根幹をしっかり守ってほしいと思います。


また、安倍首相の辞任により「憲法改正」がかなり遠のいてしまったのも残念なことだと思っています。

このことは憲法改正を信念としてきた安部首相自身が一番断腸の思い、無念かとは思いますが、私自身は改憲の賛否は別にして「憲法改正の国民投票」が一番実施してほしかった、一生のうちに国の根幹をなす憲法の改正の是非を決める1票を投じる国民投票に参加したかったというのが本音であり、それが遠のいてしまったことが残念でなりません。


ただ、この公文書管理にしても憲法改正の国民投票にしても次の内閣、また、来年中には衆議院の総選挙または自民党総裁の任期満了など内閣が大きく変わる可能性がありますが、将来の内閣においても継続してしっかり取り組んでほしいと願っています。


録画が安倍首相の会見を見ました。


私の目には、誠実さ、丁寧さを感じた会見、そして無念さを感じる会見でした。


繰り返しになりますが、素直に率直に、本当にお疲れ様でした。

そしてありがとうございました。


また、同時に支持不支持、好き嫌い、功罪あるかもしれませんが、こうした時にまずは「お疲れ様」と言える、温かい、美しい日本でありたいと思います。