安城市における"GIGAスクール構想"の概要が明らかになりました。

数名の議員と教育委員会に対してヒアリングを実施しました。

そもそも、GIGAスクール構想とは、児童生徒1人1台端末と高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子供たちを誰一人取り残すことのない公教育を目指し、公正に個別最適化された教育を実現させる構想です。

GIGAとはGlobal and Innovation Gateway for Allの略です。

もともと、昨年12月に文部科学省が打ち出した「GIGAスクール構想」ですが、当初は令和5年度までに整備する計画でした。

ところが、新型コロナウイルス感染拡大により臨時休校が長期化する中で、災害や感染症の発生等による学校の臨時休業等の緊急時においても、ICTの活用により全ての子供たちの学びを保障できる環境を早急に実現しようと、1人1台端末の早期実現や、家庭でも繋がる通信環境の整備などハード・ソフト・人材を一体とした整備を加速させようと、急遽、今年度で一気に整備しようと前倒しになりました。

安城市としても、今年の当初はもう少し先の整備を考えていましたが、こうした状況や国からの補助金も今年度しか出ないこともあり、急遽、この6月定例議会で予算計上されることになりました。

今年度の予算が約5億9500万円
タブレットのリース料
ネットワーク機器購入費用
学習用ソフト購入費用
などが含まれます。

タブレットは5年リース契約で、来年以降も5年間で約14億円かかります。
このタブレットのリース料や学習ソフト、ICT支援員の費用などで、来年以降も、毎年約4.5〜5億円程度かかる見込みです。

主な仕様は、

端末は10.2インチiPad Wifiモデル32GB 
台数は18,500台(児童生徒および教師用)   

学習支援ソフトは
スカイメニュークラウド
授業支援ソフト(画面共有機能、児童生徒の発表支援など) 
eライブラリアドバンス
ドリルソフト(単元学習・解説教材・確認問題など) 

になります。

よく誤解されがちですが、このコロナ禍がこうした整備を加速させたことは事実ですが、ただ、決してオンライン授業を行う目的だけで整備するものではなく、もともとあった構想であり、真の目的は先に述べたものです。
もちろん使い方のひとつにはオンライン授業でも使えるということはあります。

基本、こうした教育におけるICT環境の整備加速は大賛成ですが、単にひとり1台やネットワークの整備などハードの整備だけではなく、同時に「ソフト」と「指導体制」という両輪があって初めてその意義や効果が発揮されるものと思われます。

ソフトはデジタル教科書や教材などの最先端の技術やAIなどを活用したデジタルコンテンツを。

そして、何よりも重要であり、ある意味大変なのが、まずは急遽決まり教員の皆さまが体制や心も整っていないまま、しかも新学習指導要領導入やこのコロナ禍での安全や休校での学習の遅れなどに対応しなければならないなど、本当に心身ともに負荷や負担が大きい中でこのGIGAスクール構想指導の習得するなど指導体制を整えていくことだと思います。

体制を整えていくことは重要ですが、ただ、先生方に過度な負荷負担がかからないように、同時にICT支援員などこうした民間の専門性がある人材を活用していくなど人的支援が必要だと考えます。

この予算がまもなく始まる6月定例議会で上程され審議されます。