本意ではありませんが、本日午後、創生会(自民党系最大会派)と公明党安城市議団から「地方議員の年金復活(厚生年金への加入)賛成」の意見書が正式に提出されました。


私は議員年金復活には「反対」です。


他にも白山松美議員(自民党)、石川つばさ議員(新社会党)、森下祥子議員(日本共産党)も反対してます。


この議員年金復活に反対する超党派の有志の議員で、こうした議員年金復活賛成の動きに対して、単にこの意見書に反対するだけではなく、積極的に私たちの議員年金復活を断固反対する理由や意思、姿勢を明確に示し、


また市民の皆様にもこの問題を考えていただきご理解を得るためにも、私たちとしても対案として、


「新たな国民負担(税負担)が伴う厚生年金への地方議会議員の加入に反対する意見書」


つまり、議員年金復活に「反対」する意見書を、賛成の意見書の提出を受けて、私たちも反対の意見書を提出しました。


これで明日の議会運営委員会を経て、9 26 日定例議会最終日の本会議で議員復活の「賛成・反対」の相反するふたつ議案が議員提出議案として議案上程、審議、採決されることとなりました。


正直、最善、最良だと思ってはいませんが、ただ、この議員年金復活に関する議論は国を中心に与野党間でも、また与党内でも賛否様々な意見や論議がなされ報道等もされていますが、


しかしながら、当事者でもある私たち地方議会議員の主張や賛否、意思や姿勢などはあまり報じられたことはなく、


また公で開かれた正式な場である市議会おいて当事者である議員による議論はあまりされたこともなく、またこうした議員間の議論・賛否等などについて、市民に向けて発信されたこともあまりありません。


こうした中で、この議員年金復活に“賛否”相反する意見書が提出され、その中で賛否それぞれの立場で正当性など議論、審議されることで、市民の皆さまや社会にも改めてこの議員年金復活の問題を投げかけ、考えて頂く機会にはなるかと思っています。


本意ではありませんが、市民を始め社会にも広く考えて頂いたり、声をあげて頂く機会にはなるかと思います。


ただどうしても残念なのが、なぜ、意見書を提出する必要があるか、です。


意見書を議決して、国や県などに提出することは「市議会としての意思」を示すことになります。

市議会の意思とは言い換えれば「市民の意思」でもあります。


こうしたことからも本来、こうした意見書を提出するには、できる限り、全会一致、総意を得られるものにすべきであり、二分するようなことをわざわざ多数決だからと、数の論理だけでするべきではありません。

議会、市民の意思である以上、単なる多数決ではなく、より多くの民意を必要とすべきもの、できる限り全会一致に努めるべきものです。

ましてや意見書は議会や議員の意思表示ではありますが、必ずしもこの意見書を提出することで、何かが決定するものではなく、つまりは必ず提出しなければならないものではありません。


つまりは今回のような議員年金復活に関しては議会内でも、また世論でも、ある意味国でも与党内や与野党間でも賛否様々な考えがある中で、わざわざ、議会を二分して、また、民意を無視した形で提出すべきものではありません。


議員年金復活の賛否以前にこうした議会における意見書を提出するそもそものあるべき姿をわかっているのか、いないのか、こうした状況になったことが残念です。


この賛成の意見書が可決され、国に提出されればそれは安城市議会としての意思、安城市民の意思として議員年金復活を賛成したこととなってしまいます。


市民がそれを望んでいるなら仕方ありません。

しかしながら、多くの市民、世論はこの公費負担が伴い、議員だけを特別扱い及び優遇する、議員年金復活には反対もしくは慎重だと思います。


もし、おかしいと思われるならば、反対ならば、民主主義を守るためにも、是非、近くや支持や応援した議員に反対の意思を強く働きかけて下さい。

こうしたことがしがらみや馴れ合いになってしまうと、民意と議会のねじれ、または議会制民主主義が成り立たなくなります。


それほど、私はこの意見書の提出は、単に議員年金復活の賛否を問うだけではなく、市民と議会の民意や議会制民主主義が問われる重要なことだと思っています。


皆さん、この機会にしっかりと考えて下さい。

皆さんがしっかりと声をあげて下さい。

皆さんの力をお貸しください。


市民に声や民意にしっかりと寄り添える、信頼、信用される市議会であり続けたいです。