事業引き継ぎの可能性発見ガイド | 中小企業の知的資産経営と災害対策・BCP

中小企業の知的資産経営と災害対策・BCP

強みを見える化して活かす「知的資産経営」と、災害対策やBCP策定をご支援しています。

昔から街にある個性ある飲食店の店主高齢による廃業が進むなか、政府系金融機関の日本政策金融公庫から、小規模飲食店の「事業引継ぎの可能性発見ガイド」が3月に発行されました。私はこの監修に昨年たずさわっていました。ちょっぴりだけ知的資産経営のフレーバーも盛り込みました。

 

日本政策金融公庫からの当初の依頼は、「小規模飲食店の事業承継における知的資産の承継」がテーマでしたが、それ以前に、そもそもお店を続ける気が無い店主に知的資産経営を伝えてもしょうがないのではないか?と、ガイドの方向性を話し合いました。

 

高齢店主の飲食店の多くは、店主(自分)のリタイヤ=廃業 と考えています。どうせやめるのだからと、経営にもだんだんと身が入らなくなっています。一方で世の中には独立創業を夢見ている人がたくさんいます。本ガイドは、あなたは引退しても、あなたが育てたお店はそういう人たちに託して残していきましょうということがテーマとなっています。他人に引き継いでもらうためには、経営数値はもちろんのこと、お店のおかれている環境、お店の魅力(強み)、課題などが見える化されなければ伝わりません。見える化できれば現店主も「うちの店もまだまだ捨てたものでもないかな」と思えるかもしれませんね。

 

街の名店・人気店が、ある日突然にシャッターが開かず閉店の張り紙が貼ってあるのをみるのは、その店に入ったことがある者にとってはとても寂しい気分になります。みなさんのご近所の思い出のお店が1店でも多く残っていくといいですね。