多肉植物を購入されるお客様から、「どうやって育てたらいいの?」
と尋ねられることが度々あります。
多肉植物には複数の種類(型)があり、それに沿って育て方を
変える必要がある、と思っている方も多くいらっしゃるように
思います。
もちろん、種類に分けて育てるというのは、良いことだと思います。
ただ、多肉は基本的に
・ほかの植物に比べて、水やりの回数は少なくて良い
・日光が好き
ということは、どの多肉にも共通しているように思います。
神経質に育て方を分けなくても、意外とざっくばらんでも、
多肉って元気に育ったりします。
今回は、どの多肉植物に共通して言えるような、
基本的な育て方を紹介します。
夏がものすごく暑かったり、冬に大雪が降ったり、
その年によって、同じ季節でも様子が全然違ったりします。
どの植物でも、大事なのは基本的な育て方を抑えつつ、
その時の気候や植物の状態で臨機応変に変えていく、
ということなのではないかな、と思います。
気楽な気持ちで育てることが、いいんじゃないかなあと、
個人的には思っています。
皆さんも、気難しく考えず、楽しい多肉との生活を送っていただきたいです♪
[春→水やり多め]
活発に成長を始める時期なので、日当たりの良い所に置いて、
十分に光合成させてあげましょう。
鉢の中の水分が乾くのが早くなり、水やりも必要になります。
月2回~週1回を目安に水やりをしてください。
鉢底に穴が開いていない場合は、
月1~2回程度水やりをしてください。
水を多くやりすぎてしまった場合は、鉢をゆっくり傾けて、
余分な水を捨ててください。
植え替えも適した時期なので、大きめの鉢に替えたい時は
この時期がオススメです。
下記のような症状があれば、植え替えのタイミングです。
・鉢底の穴から根がはみ出している。
・下葉が枯れている。
・茎からひげのような根が出ている。(「気根」といいます。)
2年以上同じ鉢で育てている場合は、根が鉢に詰まっていると
思うので、植え替えをオススメします。
鉢のサイズを大きくしたくないなあ、
という方も多くいらっしゃると思います。
そういう時は、根を5センチ程度残してカットしてから鉢に戻し、
新しい土を入れるだけでもリフレッシュさせることができます。
[梅雨&夏→水やりほとんどなし]
真夏の直射日光は強すぎるため、葉焼け(葉がやけどしたように
焦げたり、傷のようになること)の原因にもなります。
直接日が当たらない風通しのいいところに置いてください。
室内に置く場合には、風通しに気を付け、
閉め切った室内には置かないようにして下さい。
この時期は、水はほとんど必要ありません。
葉にしわが出てくるくらい乾いたときにだけ、水をあげてください。
多肉植物は1ヶ月以上水をあげなくても、枯れないくらいたくましい
植物です。
水を極力あげないようにすることが、夏を超すポイントになるので、
鉢の土がカラカラに乾いていても、ぐっと我慢して、見守りましょう。
水をあげる場合は、朝~昼に水やりをすると、太陽の熱で地中の
水分が温められ根を痛めるので、
夕方~夜に水やりをするようにしましょう。
[秋→水やり多め]
日差しが柔らかくなってきたら、光のあたる場所に移動します。
はじめは曇りの日に戸外に出し、弱い日光に当てて、
徐々に慣らしていくのがオススメです。
ただ、秋口はまだ日差しも強いので、葉焼けに注意しましょう。
気温が高く日差しが強い日は、日陰で管理しましょう。
だんだん涼しくなり、多肉植物が紅葉を始めます。
多肉植物を紅葉させるには、日光と寒さが必要です。
戸外に出して、日中は日をたくさん浴びて、夜は冷え込みを
味わうことで、きれいに色づきます。
水を控えていた株に、水やりを始めてください。
水やりの頻度は、春と同じでOKです。
また、この時期も植え替えにはオススメの時期です。
[冬→水やりほとんどなし]
秋同様、多肉植物をきれいに紅葉させるためには、
日光が必要です。
屋外の良く日が当たるところに置いて育てた方が、
きれいに色づきます。
霜や雪にあたると、葉が痛んで枯れてしまうので、
霜が降りそう、雪が降りそう、という日は室内に避難させてください。
霜の場合は、不織布を3重~4重に重ねたものをかぶせておけば、凍傷を防ぐことができます。
温度が下がってくるので、凍害から守るため水やりの回数を
減らします。(水を減らすと体内の濃度が高くなり、凍りにくくなります。)
夏同様に水を控えて管理しましょう。
皆さんのところの多肉ちゃんが、すくすく元気に育ちますように♪