夜半から朝方にかけて 強い雨が降った
この雨で 桜はたくさんの花びらを落とした
まるで 花への惜別の情を
そこには 新緑の葉が誕生していた
目にしみるような さわやかな色をした
生まれたばかりの葉が・・・
花を落として さっぱりとした木々に
今度は緑の葉が茂り
きっと 次の季節を迎えるための
お手伝いをしたのだ
花がいつまでも 木に養われていれば
木はそれだけエネルギーを使い 弱ってしまうだろう
たくさんの花を咲かせ 疲れきっている木を
雨はきっと 早く楽にさせてやりたいと思ったのだろう
だから 荒々しい雨水で花びらを落としたのだ
地に落ちた花びらは そこで土の養分となり
このすばらしい自然の中で 自然の一部として
自分も生きている