夫と義父と3人で小さな旅をした
道中 叩きつけるような激しい雨に降られながら
明石海峡大橋を渡って 淡路島へ
雨はここでは降らなかったが
空も海も 暗く沈んでいた
何より美しい海の景色が楽しみだった
ちょっとガッカリ

でも あきらめるのはまだ早い
時は刻々景色を変える
空がほんの少しずつ
明るくなって来た
空と共に海もきれいな色になる
やがて 雲間から
黄金の光が放たれ
海をキラキラと輝かせる
すばらしい空と海のコラボレーション
ほんの一瞬のきらめき

その後は暗黒の時が
海を覆い隠す
午前3時 両側からの
親子イビキ二重奏に
耐えかねて ベランダに出た
真っ黒な海に 灯りがいくつかともっている
漁をする船だろうか
灯りが動く かすかにエンジンの音が聞こえる
海は 眠らないのだ
深夜の海風が心地良い
明くる日は だんだん晴れて
久しぶりの夏日となった
すっきりとした青い空に おだやかな青い海
瀬戸内の島々を臨みながら
島をドライブする
暑い 肌が焼けるように熱い
これが本来の夏
特に観光らしい観光もしなかった
うずしおが見えるという展望台には行ったが
うずしおらしいものは確認出来ず
人間だけはやたらたくさんいた
美しい景色が見られて
それで満足だった

淡路島を縦断し
大鳴門橋で徳島に渡り
瀬戸大橋で本州に戻った
人間の叡智を結集した 巨大な架け橋を渡って
淡路島に行って帰った