
その人と出会ったのは
人工の音と光の中で
商品がひしめくデパートの一角だった
でも なぜか
その人と目と目を合わせた時
緑の山々と清流
そしてさわやかな風を感じた
その人は熊野からはるばるやって来た人
遠い遠い旅をしてやって来た人
何かを求めて
これからも旅を続ける人
私は彼に教えられた
1本の野の花の命の輝きのすばらしさ
今まで何気なく見ていたかづらさえ
無限の可能性を秘めたアートなのだ
大自然からの恵みが
どんなに深い愛に満ちているものなのか
人間本来の暮らしとはどういうものなのか
便利で合理的な生活の中で
失ってしまった大切なものがあることを・・・
シンプルライフの美しさを・・・
私も旅をしよう
いつかずっと憧れていた熊野に
風が連れて行ってくれると
夢見ながら
