光と闇の二重奏  清水寺参道灯りイベントの想い出 | nagarenotokiのブログ

nagarenotokiのブログ

四季折々、自然の姿に感じること

 

 

 
http://www.youtube.com/watch?v=3ybiWSOeGGo&feature=related



暗黒の闇に包まれた清水山
小さな行灯が 参道の両側に並び
ほのかな光で 行く手を照らしてくれる
灯りを頼りに 人々は
神仏の前へと 歩を運ぶ

静寂が支配している
人々の話し声さえも 
大いなる闇が 吸い取ってしまう
1日の半分を 司っていた光は
闇に支配権を渡して 
優しく 美しい脇役に徹している

思わぬ散歩に大喜びで 
石段を上がっていた愛犬が
突然 立ち止まり 歩行拒否の体勢を取る
愛犬は巨大な闇の神域に 何ものかの気配を感じ 
畏敬の念が生じたのだろうか

ライトアップされた 荘厳な三重塔が
眼前に 姿を現す
その石段の下 般若の池では
願い事を書いた灯篭が 浮んでいた
風が吹くたびに 灯篭は池を滑った

刻々と時は刻まれ
私たちが降りる先の光が
ひとつ またひとつと消えていく
闇はいよいよ深くなる

小さな光たちが 私たちを
案内してくれたのだ
光と闇の織り成す 妙なる世界へと


注 ここに書いた「清水寺」は京都のお寺ではなく、島根県安来市のお寺です。