慢性腰痛で来院されるクライアントさんに、腰痛の一番辛い時間帯を聞くと「寝起きが一番痛い」という答えが目立ちます。睡眠をとってからだを休ませていたのに、寝起きで腰が痛くなるのはなぜでしょう?

 

本日は寝起きの腰痛に悩むあなたに、チェックして欲しい3つのポイントをご紹介します。

 

 

【チェック①】足腰の血液循環が悪い

からだのリズムを整える自律神経の働きにより、朝方の私たちのからだは夕方より血液循環が不活発になります。そのため、長時間同じ姿勢でいるデスクワークなどで、足腰の筋肉が固まってしまい循環が悪い状態になっていると、朝方に更に血行が悪い状態になり痛みが出てしまいます。

 

朝方腰痛の人の特徴は、日中になる頃には血流が良くなってくるので、いつの間にか痛みを感じなくなってしまっているところです。

 

このタイプの人は、ウォーキングなど軽い運動をして、足腰の筋肉の循環を良くしたり、寝る前にお風呂に入って筋肉をあっため、入浴後に足腰の筋肉のストレッチをする習慣をつけましょう。固まっている足腰の筋肉の柔軟性を取り戻すと、寝起きに腰を気にせず楽に起き上がれるようになります。

 

また、骨盤が歪んでいると足腰の血行が悪くなります。下記のようなクセがある人は、普段から気をつけるようにしましょう。

 

・足を組む

・片足に体重をかける

・横座り・あぐら・アヒル座り

・ヒールの高い靴

・かばんを同じ肩にかける

 

 

【チェック②】寝方・寝相・寝具の問題

クライアントさんから、「どんな寝方が一番いいですか?」とよく聞かれますが、「『基本』はあお向けです」とお答えしています。あお向けだと布団と身体の接地面積が広くなるので、身体の1カ所に体重が集中する負担が少なくなるからです。それに対して、うつ伏せの場合には顔や横にねじる首にゆがみが起こりやすくなり、寝違えが起こりやすくなります。また横向けの場合は、腰がねじれるので腰のゆがみが生じたり、下側になる肩に体重の負担がかかり、四十肩・五十肩になりやすくなる危険があります。

 

しかし、実は長時間あお向けでいても、内臓の重さが腰の筋肉や骨にかかり、腰痛の原因になるという欠点があります。これを避けるために私たちは寝ている間に寝返りをして調節しています。

 

それなので、マットレスなどは寝返りのしやすい強度と広さが必要になります。柔らかすぎるベッドはお尻が沈み、寝返りの妨げになります。またお尻が沈んだ力が腰に負担をかけるので、これも腰痛の原因になります。

 

寝具選びの際には、実際に寝させてもらい、からだへのフィット感や寝返りのしやすさを確認してから購入すると良いでしょう。

 

 

【チェック③】食生活

夜遅くに食事をとり、そのまますぐに寝てしまうと内臓に負担がかかります。からだには「内臓神経反射」という反射作用があり、内臓に負担がかかると、対応する神経領域の背骨にゆがみが起こり、腰痛の原因になります。寝る2時間前には食事を済ませておきましょう。

 

またお酒の飲み方にも注意が必要です。お酒に酔って眠りにつくと、眠りが浅くなり疲労回復が中途半端になり、腰痛の原因になります。

 

更に多量の飲酒は、膵臓、肝臓、腎臓、胃などの内臓疾患からの腰痛の原因になります。特に膵臓で起こる急性膵炎では激痛が、慢性膵炎では鈍痛が起こりやすいので、注意しましょう。

 

飲酒量の多い人は、できるだけ適正量に抑えるようにし、休肝日を設けることも重要です。一日の飲酒量としては、ビール500ml、日本酒1合(180ml)、ウイスキー・ブランデー60ml(ダブル)、焼酎72ml、ワイン200mlと言われています。

 

 

以上、朝起きると腰が痛いという人の3つのチェックポイントでした。

運動、睡眠、食事これら3つの習慣を見直して、寝起きスッキリ気持ちのいい朝を迎えましょう!(^^)!