新聞紙


 始まりはチャイムの音でした。母が出ると「隣の宅配ボックスに新聞紙が溜まっているけど留守ですか」と。見ると3日分の新聞が。


 隣人は貴重面な方で、3日も郵便物を放置するなんて真似はしません。中で倒れているんじゃ。隣人は一人暮らしの高齢者です。


 大家さんと警察を呼びました。わたしの住んでいる地域は高齢者が多いです。大家さんの許可を得て、警察が中に入りました。


 結果は残念ながら亡くなっていました。あまりに突然の事態に動揺しています。なので、気持ちを落ち着けるためにも記事を書いています。



訃報


 事件性は無し、病死です。この場合は老衰と言うのでしょうか。でも、つい先日まで元気だったんです。花の世話をされていました。


 足腰もピンピンしておられて、言葉遣いもハキハキされていたんです。元気に歌っている声が聞こえていたぐらい。だから信じられなくて。


 理想の亡くなり方ではあります。だって、最期の瞬間まで精力的に活動できて、自分の家で旅立てたのですから。でも、さびしいな。


 わかっていても、なんか上手く納得するのが難しくて。こんなに静かだったかなって。うん、これ、しばらく引きずりそうだなあ。



手続き


 調べたら亡くなった後の手続きって、いろいろあるんですね。故人が契約していたサービスの解除。携帯だったり保険証だったり。


 でも、全てわかるとは限りませんよ。家族にもナイショで何らかのサービスを利用していた可能性はありますし、本人すら忘れているかも。


 そういう場合は請求書やら連絡が来てから、訃報を知らせる形になるのでしょうか。交友関係だって最近はネットもありますからね。


 ひとりの人が居なくなるって、いろんなところに影響が出ますよね。こういう時こそ自動的に手続きしてくれるサービスが欲しいです。



気持ち


 ずっと頭の中がグルグルしているんです。高齢者の方だったから、いつ亡くなってもおかしくはなかった。それでも考えてしまうんです。


 まだ生きていたかも。覚悟できていなかった。準備もできていなかった。本当に急すぎて。あまりにも一瞬の出来事すぎたんです。


 とても親切な方でした。いろんな趣味を持っておられて、憧れていました。本当に楽しかった。隣人になってくれて感謝しています。


 だから、わたしが言いたいのはひとつ。長い間おつかれさまでした。これだけです。この言葉を、わたしは心を込めて届けます。


最近悲しかったこと


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