「今日こそは寝よう」と思った瞬間に訪れる、長女からのコンビニ同行依頼について | 大阪の弁護士•長野智子(智聖法律事務所)

「今日こそは寝よう」と思った瞬間に訪れる、長女からのコンビニ同行依頼について


愛珠幼稚園(武家屋敷のようですが、現役幼稚園)


送迎、夕食づくり、皿洗いと片づけまで一気に走り抜き、

ようやくパジャマに着替えて、

「本日の仕事はこれにて終了」と静かに宣言する。


そのタイミングで——

長女が、ふわっと言ってくる。


「ママ、コンビニ行こ。おやつがない。」


一日の終わりに突然舞い込む、

小さくて、しかし絶妙に重たい“追加ミッション”である。





■まずは、すぐに断らず、軽く受け止める



長女は “おやつがない” と言っているようで、

内側には「ちょっとママと一緒に行きたい」という

ささやかな甘えがあることが多い。


なので、

「えっ、今から?(笑)」

と、すこし笑いながら返す。


これだけで、

長女の“拒絶された感”はぐっと減る。





■次に、落ち着いた声で“現実的な提案”をする



たとえば——


  • 「今日はもうベッド入るところだったから、家にあるもので甘いもの作る作戦どう?」
  • 「明日の朝、一緒に行くのはどう?」



このように、

長女の“行きたい気持ち”は尊重しつつ、

母の体力にも配慮した選択肢をそっと置いておく。


これは仕事でもそうだが、

相手の要望をそのまま飲まず、しかし感情は傷つけないという

穏やかなやり方だ。





■それでも行きたそうなら、“少しだけ未来の約束”を添えてみる



長女がどうしても行きたそうなら、

ユーモアをまじえてこう伝える。


「じゃあ、一緒に行く代わりに、

今度ママが疲れてる日はあなたが付き合ってくれる?っていう約束つきでどう?」


重くせず、軽やかに。

長女も“ただのわがまま”ではないという自覚が芽生える。





■結論:夜のコンビニは、親子の小さな交渉の場



親子の日常は、

大げさな交渉というより、

互いの気持ちをそっと汲みながら折り合いをつけていく場である。


夜に「おやつがない」と言われても、

気持ちは受け取りつつ、

無理なときは無理と伝え、

代わりの提案を落ち着いて返す。


それで十分、親子関係は穏やかに保たれる。


そして翌朝、

「昨日はごめん」「いいよ、聞いたからね」

そんな会話をしつつ、

結局二人でコンビニに向かう。


——これくらいが、家庭の日常のちょうどよい距離感ではないだろうか。