心を整える法律家の心得~中村天風の教えに学ぶ | 大阪の弁護士•長野智子(智聖法律事務所)

心を整える法律家の心得~中村天風の教えに学ぶ







弁護士という仕事は、法的知識や論理的思考だけでは成り立ちません。依頼者の人生や感情に寄り添い、最善の判断を導くためには、まず自分自身の心を整えることが不可欠です。私が心に刻んでいるのは、中村天風氏の教えです。



「この世に生まれた意味」を自覚する



天風氏は、「この世へは、美味しいものを食べるためでも、いい服を着るためでもない。創造主の仕事を手伝うために生まれてきたのだ」と説きます。私たち弁護士も、単に法律を扱うだけではなく、依頼者の人生や権利を守るという「創造主の仕事の手伝い」に携わっていると考えれば、日々の業務に使命感が宿ります。



心身統一法で潜在意識を大掃除



天風氏は、心を強く清く尊くすることを基本とし、怒らない、悲観しない、恐れないことを幸福への道としています。法律相談の現場でも、感情に流されず冷静に判断することが求められます。潜在意識を整え、「非常に良い(Quite Well)」を口癖にするだけで、困難な状況でも心を落ち着かせ、最適な判断を下す力につながります。



苦難は成長のサイン



経済的危機や健康問題、依頼者のトラブル対応など、弁護士の仕事には様々な困難があります。しかし天風氏は、こうした出来事は「お前の生き方が本性に沿っているかどうかを気づかせるための、創造主の慈悲」だと説きます。困難を単なる不運と受け取るのではなく、自分を高めるためのサインとして捉えることが、長期的な成長につながります。



心のエレベーションが仕事を支える



天風氏の言葉を借りれば、私たちは「自分を高めるために生まれてきた」のです。弁護士として、目の前の案件だけでなく、日々の小さな学びや人間関係の経験も、自分の心を磨き、より高い視座で物事を見るためのエレベーションの一環です。




心の強さ、清さ、尊さを軸に日常を整えることは、法律家としての判断力や依頼者への貢献度を高める近道でもあります。中村天風氏の教えを心に留め、日々の業務や人生の困難に向き合っていきたいと思います。