事後報告になりますが、4/29(金)〜5/22(日)に自宅に併設して建設した展示棟のお披露目を兼ね個展をしました。

 皆様のお陰で無事開催、終える事ができました。

 お陰様で沢山の方達が観に来てくれました。

 

 その時のチラシとポスターです。私が制作しました。

 ポスター表面とチラシの表面、同じ図柄です

 チラシの裏面

 チラシ裏面に掲載した「あいさつ文」です。

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 南アルプスと中央アルプスの間の山里・富田で生まれ何不自由なく育った私は、18歳の時に当時不治の病だった骨肉腫になりました。

 まさに青天の霹靂でした。

 生死の闘病生活の中で「元気な内にこの宇宙や地球の事、生命の事、人間の事、自分の事等を少しでも知りたい」と祈るように願い・求めました。

 両親を初め周りの多くの方達のお陰で病気は完治し何とか生き延びることができました。

 永い闘病生活の中で生命(いのち)・心の底から生じた願い、そして生まれつき好きだった探求と創作の世界は私の人生そのもの、生命(いのち)そのものになりました。

 その後は人生の困難や試練を乗り越える原動力となり、私を支え、導いてくれました。

 還暦を迎え両親を見送ったのを機にささやかですが自宅に併設して展示棟を作りました。

 建築大好きな私は、展示棟も作品として捉え、構想を練り、下図を描き、地元の工務店に作って頂きました。

 全くプライベイトな場所ですが、一度皆様に見て頂き何かを感じて頂ければ嬉しく思いお披露目の機会を作りました。

 

 私が生まれ今も暮らしている富田は、江戸時代は天領(幕府直轄の領地)でした。地名のごとく田に富みお米が良く穫れた村でした。盆地形をしていて、西端には城山があり、戦国時代には知久氏が築いた神ノ峰城の出城として富田城が築かれました。

 富田城跡からは伊那谷や富田盆地が良く望め、日本の美しい山里の風景が広がります。闘病時代は私の慰めの場になりました。どんな心も受け入れ癒やしてくれました。

 旧道から宮坂峠を越え富田に入るとその特徴がはっきり望めます。近くには喬木村名所のくりん草園があり5月は見頃です。美しい富田を観光しながら気楽にお立ち寄り頂ければ幸いです

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 私の作品は展示棟の小ホールと洋室展示室、和室展示室に展示しました。賛助出品して頂いたステンドグラス作家の竹村弘さんと木彫作家の片桐秀夫さんの作品は自宅の居間を少しリフォームして展示しました。

 竹村弘さんには小ホールに設置したステンドグラスを制作するにあたり大変お世話になりました。

 木彫作家の片桐秀夫さんは私の実兄です。定年退職後好きだった木彫をしています。

 展示棟外観

 小ホール

 洋室展示室

 和室展示室

 居間展示室 

 山里・富田

 

 和室展示室に掲載した「あいさつ文」です。

 チラシ裏面に掲載した「あいさつ文」や前回ブログの「自宅展示棟」等と内容が一部重複する所もありますが使用場所や目的が違うのでそのまま掲載します。

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 私はここ南信州の山里・富田で生まれ子供の頃は何不自由なく元気に育ちました。

 18歳の時に当時まだ不治の病だった骨肉腫になりました。

「左足を大腿部より切断しなければあと半年、切断し再発しなければ大丈夫だと思います」

 と告知を受けました。

 正に晴天の霹靂でした。

 元気な内にこの宇宙の事、生命の事、心の事、そして自分の事等を少しでも知りたいと祈るように願い求めました。

その後20歳で左肺に、28歳で右肺に転移し部分摘出手術を受けましたが、両親を初め周りの多くの方達のお陰で病気は完治し、今も宇宙・生命・心・自分の事等を見つめ求める旅は続いています。

 

 さて今からおおよそ2500年位前のこと、インドの釈迦に死期が迫っていました。

 弟子の一人が釈迦に尋ねました。

「お釈迦様がお亡くなりになられたら、私達は一体何を頼りに生きていけばよいのですか」

 と、それに対して釈迦は

「法灯明・自灯明(この世の真理を頼りとし、自分自身を頼りとしなさい)」

 と答えたそうです。

 

 同じ頃作られた、中国春秋時代(紀元前771年~403年)の軍事思想家、孫武の孫子の兵法の中に

「彼(かれ)を知(し)り己(おのれ)を知(し)れば百戦(ひゃくせん)殆(あやう)からず」

 という有名な言葉があります。

 

 上記の2つを現代に生きている私達に合うように解釈すれば

「この宇宙を知り、現代社会を知り、自分達の事をちゃんと知れば混迷した現代でも自分なりに有意義に生きていけます」

 ということになるでしょうか。

 

 聖書からは宇宙の根源を見つめ生きる事や人にとって愛情や誠実さの大切さを学びました。

 

 いろいろ一生懸命見つめ・迷いながら求めている時、東京のある書店で「普遍思想」という本と出会いました。

 老若男女、人種、場所、国別、時代、宗教や思想等に関係なく人の根底にある普遍的なものやこの世の真理をまとめたものでした。

 目から鱗が落ちる思いでした。

 

 この宇宙は何故存在しているのか。私達はこの宇宙の中でなぜ生まれ生きているのか。そしてどう生きたらよいのか・・・

 

 この宇宙は環境さえ整えばより豊かな世界を生み出す可能性・力を秘めています。

 

 明日の事も分からない現代社会の中で、たまにはこの宇宙や自分のことを静かに見つめ・求め、誰もが幸せに生きられる世界に向かって歩める心を培う事も肝要かと思います。

 

 この場がその一助になれば幸いです。

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 和室展示室にこの和室展示室の意図が少しでも分かってもらえるように参考資料を2枚提示しました。

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 大体こんな感じで展示・開催しました。

 

 説明不足の所が多々ありますが、この展示棟はまだまだ未完です。

 今回の展示棟のお披露目・個展を通し自分の未熟さを痛感しています。駆け出しの頃抱いた目標に向かってしっかり歩めるよう一層創意工夫・努力・精進しなければと痛感する今日この頃です。

 今後も倍旧のご指導ご支援を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

 

 最後になりましたが、この展示棟はまったくプライベイトな空間でお披露目・個展は会期限定で開催しました。

 会期以外は制作に専念している為展示棟は閉めています。観覧ご希望の方は必ず電話かE-Mail等で予約してからお越し下さい。突然来訪されても対応できませんのでご了承ください。