祖母が住んでいた家を
うちの家族が建て替えて同居する話があった
直前で
母の姉の一家が割り込んできた
すでに新宿のマンションに住んでいたのに
うちの家族が建て替えて祖母と住むと
権利がそのまま喪失されると
暗躍したのだろうと思う
結果、当初の図面とは異なる
我が家がものすごく狭いスペースで
3階建ての鉄筋は建てられた
そんな状況でも
なんだかあの家は懐かしい
父とよく日曜に出掛けた
原宿のライブハウスとか
逗子のホテルとか
山中湖のペンションとか
そして歩いて行けた父の事務所とか
あの時代だけど
ウチの家具はIKEAだった
ずっと経ってから知ったのだけれど
母もお洒落で綺麗で
金髪のショートが似合っていた
父は髭が似合っていた
言葉少なくとも優しい父だった
1980年後の情景が
あの家には詰まっている