日曜から昨日まで母が来ていた。
今年の1月までは自分が生まれてからずっと同居していたが、別々の物件に住むことにした。
母はすでに後期高齢者だが、この歳になって初めての一人暮らしになる。

それから自分が月2日、出社などでいない日は、ワンコの世話で母が泊まりで来てくれる

まだ生きている母の2人の姉、まだ健在の友達、自分の姉と、普段は会ったりしてるし
今も買い物のみならず、映画や太極拳などもして
お洒落もしている
年齢の割にはまだ元気だ

ただ、ほぼ月に1度しか自分は会わなくなったので
今までになく、母の衰えを実感する
あれ、こんなだったかな
もっとしっかりしていたのに

少しぼーっとしているようだし
動きもスローになっている

この暑さの中、1時間かけて来るのだから
それだけでも負担なのはわかっている
老体にはかなりキツいだろう

昨日は自分が帰ると
すでに母は母の家に帰っていたけれど
シャワーの水がそのまま出ていた
トイレの電気もついていた

以前なら冷たく「気をつけてね」と指摘したりしたけれど
今はそういうことはしないほうが良いと思って、母には連絡はしなかった

先週日曜に来た時に
「ルミが亡くなったのよね」
そう寂しそうに母は切り出した

自分もそれこそ物心ついた頃から知っている母の女学生時代からの友人
母の仲良し4人組の1人

晩年の2年間くらいは痴呆が進んで施設で生活していて
その子供たちは、母が電話しても、施設がどこかは教えてくれなかったらしい
そして
この暑い夏に亡くなった

母とは、ある意味ライバル、というか、母に言わせれば、ムキになって自分と張り合う友達とのこと

彼女に会ったあとは、いつも自分に彼女の悪口を言っていた
それが張り合いでもあったように思う

けれど、その友達の意識がボーッとし出した頃から
心配して母から電話していた
向こうから電話があったりすると、訳のわからないことを言い続けたそうだ
真夜中や明け方に電話が鳴っていることも何度もあった

そして、その友達グループのもう1人も昨年施設に入ってしまった、夫婦で
もう1人の仲良しは早くに癌で亡くなっているので
4人仲良しグループでは
母だけがまだ元気にしている

ボケ始めたりするきっかけは
何か心にショックを与えることが契機にもなる気がする
今回の件は母にはすごく響いたのだと思う
次々に他界していく、そして気落ちしていく

夏に育つ花もある反面
命が尽き、消えていく夏に枯れる花もある

最晩年を迎えた母は
いつまでしっかりしているのか
いや、いつまで生きるのか
そんなことを感じた

そして、ワンコと1人暮らしする自分も
このまま1人で枯れ果てていくということが
今日の明け方にまだウトウトしていながら、頭によぎった

そして、それは
言いようのない怖い感覚だった