ルースゴードン Ruth Gordon

ローズマリーの赤ちゃん、という1968年のサスペンス映画でアカデミー助演女優賞を受賞した。
当時既に72歳、1896年生まれの名女優だ

1920年代のサイレントムービーの頃から映画に出て、それからはブロードウェイの舞台でロングラン公演を

そして、スペンサートレイシーとキャサリンヘプバーン、ビッグスター2人の競演作二本で名脚本を執筆しアカデミー脚本賞にもノミネートされた。

そんな長いアメリカエンターテイメントキャリアでようやく女優としてアカデミーを受賞したのは上述のローズマリー

その後も1985年のまで映画出演を続けた、亡くなった88歳の時まで

映画女優としてはあまりにも遅すぎた評価ではあっても、ローズマリー以降に彼女のキャリアピークはやってきた

今日、刑事コロンボ全話ボックスセットがAmazonから届いてて

真っ先に観たのが、ルースゴードンが大ミステリー作家役で、犯人としてゲスト出演した一話だった

いつものコロンボとは違う、コロンボの執拗な追跡と推理を顔をしかめて迷惑がる犯人ではなく、独特のユーモラスな柔らかな演技で躱す、異色作だった

ルースゴードンにしか出来ない役、まさにそんな感じがした

1896年以前に生まれて、1980年代後半まで活躍した女優は、ただ1人、映画創世記の大女優、リリアンギッシュだけで、彼女は1893-1992、なんと99歳まで生きた。最晩年作はベティデイビス笑と競演した、八月の鯨、1987年の名作
蛇足だけれど、80半ばのリリアンと、80直前のベティは、撮影中も仲が悪かったらしい、さすが誰とでも確執を生むベティ、で、負けず劣らず、気が強かった先輩女優のリリアン

ルースゴードンは
穏やかで良い人だったようだ


若かりし頃、アカデミー受賞、最晩年のルースゴードン