ホメオパシーの基本原理は、
「健康な人に投与して、ある症状を起こせるものは、その症状を持つ人を治すことができる」 です。
そして、ホメオパシーの基礎となるプルーヴィングは、
健康な人にある物質を投与して、何が起こるのかを検証します。
プルーヴァー(レメディーを摂る人 以下PV)と、
スーバーヴァイザー(プルーヴァーの様子を観察し記録する人 以下SV)
とに分かれます。
ちなみに、ホメオパシーのプルーヴィングは、
150年前からダブルブラインド (二重盲検法) で行われています。
つまり、PVもSVも、レメディーが何であるか知らないし、
その中にはプラシーボと呼ばれる、ただのラクトースも含まれています。
二重盲検法は、いわゆるプラシーボ効果、
ごくごく簡単に言えば「鰯の頭も信心」の効果を排除する方法として、
現在では科学のスタンダードになっていますが、
現代医学で取り入れられ始めたのは、ようやく1930年頃です。
ホメオパシーでは、1870年から80年にかけては、
常識になっていましたので、
ホメオパシーは現代医学に先立つこと、何と半世紀で以上です!
ただし、私の個人的見解としては、
二重盲検法は、「下らない!」と思っています。
つまり、「最悪を避ける」には良いかもしれませんが、
「最高を目指す」にはまったく適さないからです。
ただ、このことは、今は置いておきましょう。
レメディーを投与したのは10月ですが、プルーヴィングを始めたのは9月です。
9月にSVはPVのケースをとる、つまり正式のセッションと同様にお話を聞きます。
そしてPVの慢性的状態をつかみます。
「完全に健康な人」はいないので、
いろいろな症状が現れた時に、
はたしてそれがプルーヴィングの症状なのか、
それともその人の慢性的症状なのか、
それを判断できる基準を作るためです。
そして、いよいよプルーヴィングの日になりました。
10月14日でした。
レメディー摂取は、基本的に1回ですが、
3時間経って、特に変化が感じられない場合には、もう一度摂ります。
そして、更に3時間経っても変化が感じられない場合には、もう一度だけ摂ります。
それ以降は、追加のレメディー摂取はしません。
つまり、最大限3回までです。
もちろん、プルーヴィング中の1ヶ月、その症状についてはSVに対する以外、
一切他言無用になっています。
PVが午後1時にレメディーを摂った後、PVとSVはできるだけ長く一緒に過ごします。
そして、3時間おきに2回ほど全員が集まり、
レメディーを更に摂る必要があるかどうか、わからない人は、
個別に私と話をして、
更にレメディーを摂るべきかどうかを決定します。
この時に、このプルーヴィングがどの程度成功したのかが、大体分かります。
明確に症状が現れたPVは、迷わず再摂取はしませんし、
症状が全く現れなかったPVもまた、迷わず再摂取します。
新しい症状が現れたような、現れていないような曖昧な人だけ相談に来ます。
そして、レメディーを摂って3時間後、迷っている人は非常に少なかったのです。
この時、私はぞくっとしました。
この「ベルリンの壁」のレメディーは、私の勝手な憶測に反し、
どエライ力を持っている・・・・・と直感したのです。
何かすごいことが始まろうとしている・・・
続く