いわゆる「プラス思考」「ポジティブシンキング」について (2) | 永松昌泰学長のブログ【ものの道理で人生を豊かにしよう】

いわゆる「プラス思考」「ポジティブシンキング」について (2)

お早うございます。 永松昌泰です。


つづきです。




ものごとの半分をばっさり切り捨てると、
しばらくは気分はいいかもしれません。


しかし、その半分の現実が、
やがて容赦なく襲いかかってきます。


あるものを「亡きもの」にされていたわけなので、
「亡きもの」にされたマイナス・ネガティブは、
「恨み骨髄」で、
猛烈な勢いで、その存在を強烈にアピールするようになります。


そして、プラスとマイナス、
ポジティブとネガティブの間を激しく往復するようになる。


または、猛烈に迷惑を撒き散らしながら、
しばらくの間、仮の成功をし、
やがて「現実に」裏切られて凋落する。
もちろん自分が作りだした「現実」に。




結局のところ、
ものごとは、プラスとマイナス、
ポジティブとネガティブに分かれているのではありません。


人間は、どうしても、
ものごとを最初からありのままに捉えることができないので、
二つに分けてしか認識することができません。



右と左、上と下、良い悪い、正しい間違っている・・・
というように。


でもそれは人間の認識の都合であって、
ものごと自体がそうなっているわけではありません。


全ては、分断されず渾然一体です。


結局のところ、ありのままから出発するしかありません。
ありのままに立脚するしかありません。


「プラス」の面しか見ず、
「ポジティブ」というか、都合の良いことだけを見て、
都合の悪いことは全て切り捨てて生きようとすると、
その都合の悪いことが、
完全に反乱、反逆します。



もともと、ものごとにはプラスとかマイナスというものはありません。
認識の都合で、勝手にそう分けているだけです。


それ自体は仕方がないのですが、
認識のためにいったん分けたものを、
再統合して、
本来の「ありのまま」の姿に近づいていかなければなりません。



自分ではない自分から出発することはできません。

現実ではないところから出発することはできません。



これは、全てに通じることです。