今日の朝刊各紙に大きく扱われていたニュース。

 

 

大学入試、こう変わる 大改革に高校から不安の声も

 

まだ実施方針の案といえる段階ですが、特に「英語」の入試が激変します。

 

TOEFLやTOEICなどの民間の英語試験のスコアや結果が大学入試に反映されます。

 

これは望ましい方向性だと私は考えます。

 

これまで日本の英語教育は、中学校から高校と週に何時間も英語を勉強しても思うように成果を出すことができませんでした。あくまでも大学入試の内容に合わせた授業のために最重要であり根本ともいえる「英語でコミュニケーションできること」が無視されてきたのです。

 

ですから、今回の方針案は「大学入試のあり方を変える」→「高校の英語教育が変わる」→「中学校の・・・」と日本人が英語を身に付けることができるための好ましい流れを生み出すことができると思うのです。

 

ただし記事内にもありますが、どの民間試験を採用するのかが重要なポイントになります。テスト対策をしてテクニックだけで高得点が取れるようになっても、実際に使えないものであっては意味がありません。「高得点=英語が使える」という繋がりができるだけ強い試験を採用することで本当の英語力の向上を目指すべきです。

 

本来、英語は入試科目として一斉に受験しなくて良いと私は考えていました。なぜなら英語は一時だけの暗記を競うものでは無く、「英語でコミュニケーションができる」証明があれば本来の目的を満たせるからです。英語は普段から習得しておくものとして、体調やタイミングが良い時期に民間試験を受けて証明書となるテスト結果を入手し、入試時期に目は英語以外の科目を勉強するようになると受験生の負担も減ると思われます。

 

そして、今回の方針案が実際に採用されれば、一番衝撃を受けるのは学校現場の英語教師だと思います。不思議なことに、英語を実際に使えない、コミュニケーションが出来ない英語教師が少なくないのが現状です。

 

過去ブログ『英語を勉強する理由』

 

民間試験を受けても目標とする割合には遠く及ばず、それどころか「忙しい」を理由にテストすら受けようとしない英語教師が大阪府にもたくさんいます。もちろん、全ての英語教師がいわゆる「ペラペラ」でなくても良いと思います。生徒の英語力に応じて、適切に授業が出来れば問題ありません。しかし教師が自らの英語力を知ることから逃げてはいけません。今回の方針案は、英語教師に求めるものも、授業内容も大きく変化させるでしょう。

 

英語入試改革の一番の目的は、生徒が「実際に使える」英語を身に付けることです。今後のより具体的な方針案に期待します。