早いもので、参議院選挙の投開票日から今日でちょうど1ヵ月。いや、まだ1ヵ月しか経っていないと言うべきか。

今回の参議院選挙で注目を集めたのは、選挙権年齢の20歳から18歳への引き下げ。実に70年ぶりです。

では70年前までは、一体どうだったのか?というと。

その直前まで、「25歳以上、男子のみ(!)」でした。すごい時代ですよねぇ・・・。

さて、そんな長い間変化が無かった選挙権年齢が引き下げられた今回の参議員選挙、新たに有権者に加わった18歳・19歳は投票に行ったのでしょうか。総務省のホームページのデータによると、投票率は以下の数字。
    
      男      女
18歳  49.43%  53.01%
19歳  37.31%  42.11%


ちなみに、過去の参議員選挙の年代別投票率は次の通り(総務省HPより)



実施選挙が違うので単純比較はできませんが、年齢が近い20代の投票率が概ね30%半ばであることを考えると18歳の投票率はかなり高かったと言えると思います。

尚、大阪府の18歳の投票率は、こちらのサイト(東京新聞)によると56.38%と、全国よりも高い数値が出ています。

以上、現在入手できるデータをお示ししました。私はこの結果について、次のように考えています。

1.学校教育

高校で「主権者教育」が実施された意味は大きい。授業をうけた18歳と、既に高校を卒業していた19歳の間には選挙に対する意識の差があったと考える。

2.マスコミ報道

選挙が近づくにつれ、テレビや新聞などで「18歳選挙権」が扱われることが多くなっていた。報道を目にした18歳が自分たちのこととして関心を持ったのではないか。

3.半数の棄権者

18歳の投票率がこれまでの若者層に比べると高かったとはいえ、約半数が投票に行っていない。今回、高校生が主権者教育を受けたとはいえ短期間のみであり、まだ伸びしろは大いにある。



参議員選挙が終わると「18歳選挙権」はもうテレビも新聞も扱わなくなったように思います。しかしこれは今回1度きりではありません。以後ずっと続きます。18歳は年を重ね、これから主権者教育を受けた有権者が増加します。そして彼らが親になった時、子供の投票行動にも影響します。日本の未来のために、今の取組みが本当に大切です。

選挙権年齢が引き下げられた今回の参議員選挙に関連して、おおさか維新の会学生局でもイベントを企画しました。私も局長として当初から「参院選はスタートに過ぎない」という認識で臨んできました。既に、学生が主体的に行動できるように新たな組織体制と企画が進められています。日本の将来を担う若い世代が政治を「我が事」として考え、積極的に参加してくれるように、さらに力を入れて取組みを行っていきます。