今日5月9日は、フィリピンの大統領選挙の投票日です。

フィリピンでは大統領の任期は6年で、再選は禁止されています。
投票が近づくにつれて、日本でも大統領選の話題を多く耳にするようになりました。

比大統領選の投票開始=「暴言市長」優位か

暴言市長とは、また過激な書き方ですが・・・実際にアメリカ大統領選でのトランプ氏に重ね合わせるような意見もあります。

では実際のフィリピンの有権者の反応はどうなのか?

実は一年ほど前から朝晩などの時間を見つけてオンライン英会話レッスンを受けています。講師の多くは若いフィリピン人。せっかくですので、英語の勉強がてら政治や経済、社会情勢の話題をたくさん織り交ぜるようにしています。フィリピンの若い方々は、日本と比較にならないくらい政治に関心が強いです。フィリピンという国自体が成長の真っ只中にいるのでどうしても意識する環境にあるのかもしれませんが。

そんなわけで、日本で話題になるよりもかなり前からフィリピン大統領選について数十人の若いフィリピン人の皆さんと意見交換をしてきました。会話を通じて知り得たのは、例の「暴言市長」ことドゥテルテ氏は、若い方たちの圧倒的な支持を集めていること。その理由は決して過激な発言が喜ばれているのではなく、これまでの確かな実績です。

ドゥテルテ氏はフィリピン南部にあるダバオ市の市長でした。この地域はかつてテロ行為や犯罪が頻発していて、長年住民は不安な生活を過ごしてきました。それが、ドゥテルテ氏が市長になってから劇的に治安が良くなったというのです。ダバオ市に住む英語講師はほぼ全員がドゥテルテ氏を絶賛し、ダバオ市に誇りを持っています。市外の講師も、フィリピンのこれまでの政治の腐敗や犯罪の多さに嫌気が指し、何とかフィリピンを変えてほしいという思いで応援している方が多いように感じます。

一方で、
ドゥテルテ氏を支持してる方でも、不安の声も聞かれます。それは日本の新聞報道などで聞かれる「過激発言」ではなく、ドゥテルテ氏の実績が一つの地方都市のものであるということです。果たして大統領になって、ダバオ市とは位置付けが異なるマニラ地域などフィリピン全体にまで改革の成果を波及できるのか。

これって、大阪の話と似ていませんか?

私は今回のフィリピン大統領選に大注目しています。そして、もしドゥテルテ氏が当選したならば、一地方都市の市長が国全体を変えることができるのか。今後の状況についても、フィリピン人講師の皆さんから聞きたいと思いますので、新大統領就任後の様子についてまたお伝えします。