大阪の学力は長い間、全国に比べて低迷している状態が続いてきました。

だからといってこの間、大阪府や府下の市町村が何もせず指をくわえて見ていたわけではありません。学校現場の先生方も、教育委員会もなんとか子供たちの学力を向上させたいと努力してきました。そんな中で発表された昨日のニュース。

学力テスト:大阪府の中学成績、中位層にアップ

本当に嬉しいことです。大幅に順位が上がった要因として、大阪府では「学力テストの結果を高校入試の際の内申点に利用する」としたことが挙げられています。私もそれは考えられると思っています。しかしそれの何が問題なのでしょうか。
※内申点への利用は、学校の「評定平均」を算出するためのものであり、生徒個人への反映を義務付けるものではありません。内申書の評定平均に学力テスト結果が反映されるため、学校全体のテスト結果がよければ、良い内申点が得られる可能性が高くなります。

文部科学省のHP
によると、学力テストの目的が以下のように掲げられています。

調査の目的

  • 義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、全国的な児童生徒の学力や学習状況を把握・分析し、教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図る。
  • そのような取組を通じて、教育に関する継続的な検証改善サイクルを確立する。
  • 学校における児童生徒への教育指導の充実や学習状況の改善等に役立てる。
この目的から照らし合わせても、それがたとえ高校入試(の学校の評点)に反映される為だったとしても、点数が上がることは望ましいことです。そして点数が上がった背景には、これまでの現場の先生方の地道な取組みの成果もあったと考えています。それが「高校入試への活用」というきっかけで今回の結果として現れたのではないでしょうか。今回の結果を見て尚更、私は内申点への学力テストの利用に賛成です。

一方で、学力テストの在り方も検討が必要です。もし「テスト対策」のようなテクニカルな面だけで高得点が取れてしまってはあまり意味がありません。義務教育として、この先、高校進学や就職して社会で働く基礎となる学力・知識を万遍なく習得できるよう、それが測れるテストであるべきだと思います。

大阪の学力向上、高校入試の在り方については私が議員に初当選した4年前から毎議会のように議論を行ってきました。より良い制度にしたいがあまり、教育委員会の方針が度々変わることもあり現場の学校や先生方には大きな影響もあったことと思います。大阪の教育改革は、今が過渡期です。将来の大阪を支える子供たちにとって本当に有意義な教育となるように、私も今後も気合を入れて取り組んでいきます。(今日この後も大阪府教育委員会との打合せを行います)

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参考までに・・・全国学力1位の秋田県の教育についてのブログ記事はこちら↓(2013年)
秋田県の教育を知る(1)