前回選挙の時、はじめて公認発表されたのが平成23年秋の大阪維新の会の政治資金パーティー。

その際に産経新聞
(たぶん)の記者さんからインタビューを受けました。

「大阪維新の会は大阪府立大学と市立大学の統合に言及しています。卒業生として、母校が無くなるかもしれないことに反対ではないのですか?」

私は、こう答えました。

「卒業生だからこそ、賛成します。中途半端なままより、本当に税金を使うに見合った大学になったほうがいい。」

私は大阪府立大学の卒業生です。

母校として、大阪府立大学にはものすごく思い入れがあります。議員に選んでいただいてこの4年間、各方面から話を聞き、考えを整理してきました。大学の多くの先生方、大阪府・大阪市の担当者、大阪市会議員、卒業生、他県の公立大学担当の職員さん、既に合併した大学 etc...。大阪府議会の議事録はもちろん、大阪市会の議論の内容も取り寄せ、大学関連の書籍も数え切れないほど読みました。先日は同窓生の大先輩方の前でも私の思いを込めてお話をさせていただきました。大阪府議会の本会議でも、常任委員会でも取り上げました。

そして4年半が経った今、様々な知識も経験も増えましたが、意見は当時と全く変わりがありません。むしろその思いはより強くなりました。

大阪府が大阪府立大学を、大阪市が大阪市立大学を手がけています。学部は全く同一でないにせよ、どちらも学力的には大差ありません。私も阪神大震災の影響で推薦入試で合格していた府大を選びましたが、市大も念頭に置いていました。大阪には国立の大阪大学もあります。関西を見渡せば、優れた国立大学も私立大学もたくさんあります。大阪府と大阪市という狭いエリアの中で、しかも公立で(=税金を投入して)同じレベルの大学を2つ保有する意義はありません。

橋下代表は最近、街頭演説で「府立大と市立大が合併すれば神戸大学と同じ規模になる」と話しています。私は、規模だけではなく、質も大きく向上することを望みます。偏差値で選んで「府大あたりなら」ではなく、たとえ京都大学を蹴っても、合併後の新大学を選んでもらえるほどに。それが税金を費やしても大学経営をする意味だと思います。

日本には大学が780以上あります。国立にせよ公立にせよ、国民の税金を投入して経営すべき大学とは何なのか。うちもうちも、県も市も競い合うように大学を作り運営することが果たして今の時代に必要なのか。

大阪市会の議論を見ると、「時期尚早」とか「なぜランキングの高い市大が府大と合併するのか」と言われています。どちらもアジアで見ても数百位で五十歩百歩なんですけどね。どうせならアジアトップ10を目指しましょうよ。バラバラに運営してそこそこのレベルで満足するのではなく、スケールメリットを活かして、資源を集中して「これなら負けない」という特色を作る。スピード感の無い議論をしている間に、ますます成長著しいアジアの大学との差は開き、結果的に大阪の将来を支える人材が育たなくなります。

今日のニュースで大学統合の話題が出ていました。 当事者である両大学は、統合に向けて動いている。それでもまだ、反対する会派は時期尚早と言うのでしょうか。大阪が誇る大学に、大阪の未来を担う人材を、新大学から生み出してほしい。卒業生として切に願います。