昨日は大阪維新の会・大阪府議団で万博記念公園にある「太陽の塔」の視察に訪れました。


1970年に開催された大阪万博は、東京オリンピックと並んで高度経済成長の日本を象徴するイベントでした。


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


上の写真が当時の様子です。もう43年も前、私が生れる6年前の話ですが、その当時の社会的影響は今も当時体験した人たちから語れ継がれています。


その伝説の大阪万博のメインシンボルが、岡本太郎氏の代表作の一つでもある「太陽の塔」。


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


万博公園にどーんと居座っていますので大阪に住む方なら知らない人はほとんどいないのではないでしょうか。ドリカムの『大阪LOVER』の中でも「万博公園の太陽の塔、久々見たいなあ~!」と歌われていましたね。


有名な話かもしれませんが、この太陽の塔は外見だけではなく、内部にも仕掛けがあります。万博当時は公開されていた内部は、現在は耐震性などの危険から閉鎖されています。大阪府では今、それを再び公開しようと考えています。そんな事情があり訪れた今回の視察。


太陽の塔の内部に入ると・・・


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


中心にあるのがこの「生命の樹」。

生物の進化を表しており、海中の生物から原始人まで木を登っていく仕組みになっています。これが40年以上前に作られた作品だと信じられますか??しかも今は展示されている生物は限られた数ですが、当時は292体の様々な生物で埋めつくされていたそうです。


当の内部にはエスカレーターがあり(現在はもちろん止まっていますが)上に登ることができます。


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


「手」の内部。思わず息を呑む美しい建築。本当に「凄い」という言葉しか見つかりません。


普段は閉鎖されている空間ですので埃っぽく、床のタイルや壁もひび割れています。しかしこの太陽の塔の内部は見る者の魂を揺さぶります。1970年という決して物に溢れていたわけでない日本で、希望のある未来を誰もが夢見ていた時代。今、その頃の思いを胸に再び大阪が、日本が活力を取り戻すために一人でも多くこの太陽の塔の中を見ていただきたいという思いです。


その太陽の塔内部の公開にはいくつかハードルがあります。一つは耐震工事。今のままでは大きな地震に耐えられない可能性があります。そして整備。生命の樹の上まで見るためには、上に登る仕組みが必要です。現在のエスカレーターは重すぎるため取り外し、より軽い階段を設置します。ひび割れが目立つ壁や床の修復も必要です。これらの工事に、約10億円かかります。


今、この太陽の塔および万博記念公園は「日本万国博覧会記念機構」という国の機関が管理しています。これを大阪府に移管すべく、これまで協議を重ね、既に公園事業が承継される予定となっています。(大阪府ホームページ:万博記念公園事業の大阪府への承継


更にこの度、太陽の塔の修繕費に関しても、機構から積立金などを譲り受ける見通しとなり、議会での採決を経て大阪府の負担無く耐震・修繕工事を行うことができるようになります。今後、運用方針などを検討し、早ければ2015年にも一般公開されるとのこと。その際には私が今回見たよりも、ずっと1970年の万博当時の様子が再現され、人々の心を引き付ける内容となっていることでしょう。


「太陽の塔」は芸術家・岡本太郎氏の代表作であり、貴重な大阪の誇りであり、たとえ世界遺産となっても不思議ではないくらい顕著な普遍的価値を持つものだと考えます。今から公開される日が楽しみです。