先日の秋田県視察レポート後編です。


以前より強く関心を持っていた国際教養大学 にようやく訪れることができました。


大阪府議会議員 永藤英機ブログ『維新伝心』


国際教養大学は2004年に設立された国際教養学部のみの単科大学。海外149の大学と提携し、全学生に1年間の外国人留学生と共同の寮生活、海外留学を義務付けているという特徴があります。


そして海外留学に行くためにはTOEFL550以上などクリアすべき基準があり、英語力が向上しなければ留学が認めません。結果的に卒業もできないという日本のこれまでの大学とは一線を画した制度を採用しています。


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最も特筆すべき点は「授業は全て英語で行われる」ということ。(専任教員の外国人比率は55%)。そんなことが本当に可能なのか!?と思われますが、ここでは実際に行われています。※英語で授業を受けるための、英語力を付ける授業あり


国際教養大学といえば、この図書館も名物。


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「学生がいつでも勉強する場を提供したい」との思いから24時間365日開館の図書館を設置しています。夜中でも学生が図書館を訪れ勉強に励んでいるのだとか。秋田杉を使用し、伝統技術を生かした建築設計や半円型のユニークなデザインも勉強する意欲を後押ししそうです。(もう少し時間があれば私も席に座って読書したかった;)


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これらの取り組みが企業からも注目されています。就職率はほぼ100%、しかもその多くは大手企業。英語を使いこなし、多様な価値観を理解し、自分の意見を明確に表現できるグローバル人材を求める企業のニーズと合致した結果であるといえます。全国の大学が参考にしたがる理由が分かりますね。


国際教養大学のキャンパスを歩いていると自然に学生同士の英語の会話が聞こえてきます。今、日本では大学改革が急務であると言われていますが、掛け声だけでなかなか前に進みません。「グローバル人材の育成」に特化し、開学から10年足らずで確固たる地位を築いた国際教養大学。この取り組みは同じ公立大学を抱える大阪にとっても大いに参考になるもので、平成28年に統合を予定している大阪府立大学と大阪市立大学の今後の在り方を考える上で貴重な視察となりました。


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