新聞等で「船中八策」の文字を目にする機会が増えてきましたね。(8つ以上出てきていますが・・・)
そもそも船中八策とは、坂本龍馬が新国家体制の基本方針として考え、船の中で作成されたといわれていることからこの名前が付きました。
内容は以下の通り。
一、天下ノ政権ヲ朝廷ニ奉還セシメ、政令宜シク朝廷ヨリ出ヅベキ事。
→大政奉還、王政復古(政権を幕府から朝廷に)
一、上下議政局ヲ設ケ、議員ヲ置キテ万機ヲ参賛セシメ、万機宜シク公議ニ決スベキ事。
→両院議会の開設
一、有材ノ公卿諸侯及ビ天下ノ人材ヲ顧問ニ備ヘ官爵ヲ賜ヒ、宜シク従来有名無実ノ官ヲ除クベキ事。
→身分に関わらない優れた人材の登用。
一、外国ノ交際広ク公議ヲ採リ、新ニ至当ノ規約ヲ立ツベキ事。
→外国との不平等条約の改正
一、古来ノ律令ヲ折衷シ、新ニ無窮ノ大典ヲ撰定スベキ事。
→憲法制定
一、海軍宜シク拡張スベキ事。
→海軍増強
一、御親兵ヲ置キ、帝都ヲ守衛セシムベキ事。
→近衛師団(陸軍)創設
一、金銀物貨宜シク外国ト平均ノ法ヲ設クベキ事。
→金銀の交換レートの見直し(自由貿易)
以上八策ハ方今天下ノ形勢ヲ察シ、之ヲ宇内万国ニ徴スルニ、之ヲ捨テ他ニ済時ノ急務アルナシ。苟モ此数策ヲ断行セバ、皇運ヲ挽回シ、国勢ヲ拡張シ、万国ト並行スルモ、亦敢テ難シトセズ。伏テ願クハ公明正大ノ道理ニ基キ、一大英断ヲ以テ天下ト更始一新セン。
この内容は、大政奉還後に明治政府の基本方針として明治天皇が示した「五箇条の御誓文」に受け継がれました。まさに新時代の幕開けとなった構想ですね。
現代の船中八策は如何に・・・?