研究機関、大学に続いての視察先は北海道議会


北海道経済の活性化に向けた取り組みや中小企業に対する支援、若年者及び中高年者の就職支援について話を伺いました。


大阪の財政も厳しいですが、北海道はもっと厳しい。


健全化判断比率では実質公債費比率が24%、将来負担比率が350%(22年度)と、どちらも早期健全化基準すギリギリ。

成長率や道内総生産の推移を見ても本当に厳しい状況です。


しかしそんな中でも外国人観光客は10年前の3倍を超える増加であったり、IT・バイオ産業の売上高が急速に伸びていたりと明るい材料もあります。地域ブランド調査では札幌市の1位を筆頭に上位5都市に北海道が3つを占めるなど、北海道が魅力ある地域であることは確かです。


平成23年度の政策展開では「力強い産業構造の実現と地域経済の活性化を実現することで厳しい経済・雇用情勢に対応する」という目標が掲げられており、期待したいことろです。


そして続いて訪れた札幌市議会、テーマは「札幌市産業振興ビジョン」。


大阪府議会議員 永藤英機オフィシャルブログ


食・観光・環境・福祉の4分野を重点に、札幌市だけではなく北海道全体の経済発展を見据えて計画が練られています。


なぜ札幌市が北海道全体のことまでを考えるのかをお伺いしたところ、「北海道はたとえ将来 "道州制" が導入されても今の枠組みは変わらない。今の形でやっていくしかないという覚悟があるのでは」と仰っていました。


確かに、大阪の場合は国の政策によっては枠組みは大きく変わる可能性があります。道州制が導入されれば大阪も兵庫の枠も無くなるかもしれません。政令市と都道府県という構図は大阪と同様ですが地域性を強く感じた両議会訪問でした。


最後に一つ、北海道の観光政策の本気を感じたのは、夜に偶然入ったラーメン屋で見つけたこの掲示。


大阪府議会議員 永藤英機オフィシャルブログ


MICEとは「Meeting(会議)、Incntive tour(報酬旅行)、Convention(学会・大会)、Exhibition(展覧会)」の頭文字を合わせたもので、海外からの訪問客を呼び込もうとする近年注目されている観光施策です。


大阪も標榜してはいるもののなかなか浸透していない現状なのに、昔ながらのラーメン屋にこんな掲示があるのは驚きました。


北海道と言えば国内屈指のリゾート地。ここ数年は海外からのスキー客も押し寄せています。そんな北海道が現状に満足せず新たな観光政策に取り組む姿勢は大阪にも大いに参考になりました。


大阪も負けてられません!