名古屋市から南東に50km、愛知県幡豆郡。
三河湾を一望できる三ヶ根山にある施設。
それは・・・
『殉国七士廟』。
ここには極東軍事裁判(東京裁判)にてA級戦犯とされ、死刑執行された7名の遺骨が納められ供養されています。
殉国七士とは、東條英機(元陸軍大将)、武藤章(元陸軍中将)、松井石根(元陸軍大将)、木村兵太郎(元陸軍大将)、土肥原賢二(元陸軍大将)、広田弘毅(元総理大臣)、板垣征四郎(元陸軍大将)。
A級戦犯は、当時の日本を戦争に導いた張本人かもしれませんが、彼らは真剣に日本のことを考えて行動を起こしたわけであり日本のために命を捧げました。
そんな彼らに対し、いま美しく平和な日本で生活できている私たちが「A級戦犯」だからと非難し責め立てるのは果たして日本人として正しい行為でしょうか。
軍人も民間人も含め、苦難の時代を過ごした先人たちのおかげで今の私たちが存在しているということを忘れてはいけないと思うのです。
さらに同エリアにはこんなものも。
アメリカ軍のB29爆撃機のエンジン。
説明に注目です。
「日本軍、米軍を問わず戦死者の御冥福をお祈り申し上げます」
敵味方に関わらず多くの人々自分の国のために戦い死んでいきました。毎年6月23日に慰霊祭が行われる沖縄の「平和の礎」にも国籍を問わず24万人の戦死者の名が刻まれています。
私たちに必要なのはことさらに先人たちを非難することではなく、彼らのためにも美しく平和な未来を創ることでは無いでしょうか。そしてその先には日本のためだけではなく、世界平和という目標があるのだと思います。
平和は「平和、平和」と唱えるだけでは実現しません。
そのために現実問題として何が必要なのか考えなくてはいけない。
あらためて平和に対する想いを強く感じた今回の"墓参り"でした。