危険回避のために・・・少年への指導 | 本部御殿手  如是我聞 如是我見

本部御殿手  如是我聞 如是我見

琉球王家の一つだった本部家に秘かに伝承された本部御殿手 多聞館のブログです。
ブログは”私はかくの如く聞き、かくの如く見ました”という内容です。


せっかく本部御殿手へ入門したのだから最低でも身につけてほしいと思うものが幾つかある。


私が身につけてほしいと思うのは格闘の技と言うより実生活で起こりうる緊急時に

リスクを最小限にとどめるための対処法と健康を維持するための鍛錬法である。



その中でも年齢に関係なく必ずやってほしいのが「受け身」だ。

先日の日曜日もそのことについてK君(14歳)に、なぜ受け身が必要なのか少し説明をおこなった。


K君は未だ少年なので体作りを主とすべきだと思うが実生活で万一のことに遭遇することも出てくる年齢だ。


人に投げられることはもちろんのこと例えば事故にあって高い処から落ちることがあるやも知れない。


だから受け身は必要だし、その為に回転するような練習などを色々と取り混ぜて体験させているのだ、

試合に出るとか何処かで御殿手を披露するとかの為ではない等と彼に話したのである。



そして彼が来年短期間海外へ行くと聞いて、それならヌーチクと棒も少し教えておこうと思った。

日本にいると分かりづらいが世界には危険が溢れており思いがけず暴力に遭遇することもある。


そんなときに頭が真っ白にならず心身が膠着することなく何らかの行動を起こし

自分で身を守る(逃げる)という危険回避を行ってほしいと思っているのだ。



その危険回避をするためには素手だけではダメだと思う。

2m近い身長の人や100キロを超える体重と鍛えた筋肉を持つ相手にアジア人である私達が

どれくらいのことが出来るのか大人でも、はなはだ怪しい。


そんなことも考えて早いけれどヌーチクと棒も少し教えたのである。

この二つは身近に代用品を見つけることが可能で実用的だと思うからだ。



人は突然想定外のことにあうと声も出ないし、そもそも危険が迫っている事さえ分からないほど

私達は「日本」の安全神話の中に居る。


いつもルンルンしているK君を見ていると、それはそれで良いことなのだが「現実」がどういうものなのか

少~しずつ教えてあげるのも彼自身のためになるのではないかと思う。



人生には楽しいこともが沢山あるので、とにかく危険な目に合わないようするんだぞぅ~

とK君には話しながら練習をさせている。笑