昨日の午後は昔の映像を見て過ごしたのだが上原先生は公の演武会より
通常の稽古の方が武術の技の内容が良かったことを改めて思い出す。
というより見られて困る秘伝技は人目につく演武会やビーチなどでは行わなかったのだ。
昔の映像を見ていると先生はこんなことも私に教えていたのか・・・ と思うものがある。
すっかり記憶から抜け落ちて映像を見て思い出す始末だ。 
やっているときは、それがどの程度のものなのか分からなかった、というのが正直な感想だ。
よく先生が「そのうちに分るよ・・・」と仰ってニヤッと笑っていたけど
「そのうち」って30年もかかるものなんだなぁ・・・ と思った。
確かに稽古を付けてもらっている時は自分が何をやっているのかよく判らなかった。
いや、正確にいうとやっていることはなんとなく判るのだが、それがどう繋がり発展していくのかが
分らず (なぜ、今こんなことをやっているのだろう?)と思いつつやっていたのだ。
「秘伝技になると身体に触れないと出来ないんだよ。」と仰っていたことも昨日の映像を見て判った。
あの頃は「へぇ~ そんな稽古は嫌だな・・・」と思っていたけど 
なんだ、やっているじゃないか、 これがそうだったんだな・・・ と判った。
先生って偉大だ。
弟子が知らないうちにちゃんと教えていたのだ。
今頃になってわかった。 (アホな弟子だ。)
あの頃は全体像が判らなかったということだ。
いまも全体像が判っているのか分からないけれど「判っていなかった」と解ったことだけでも
まぁ、 あの頃より少しわかるようになったのだろう。
本部御殿手は奥が深く興味が尽きないゆえんは30年たっても気づきがあるという点にある。
また最近、よくとりあげられる健康法の中にも本部御殿手ですでに伝えられているものが多い。
上原先生は本部御殿手がどういう経緯で伝承されたのかは分からないと仰っていたが
「漢方医学と深いかかわりがあるのではないか、と思う」と話しておられた。
なるほどな・・・ と、これも最近よく思い出す。
確かにそういう知識とかかわりがあるかもしれないと思えるからだ。
おそらく伝承は実体験に基づいたものばかりなのだろう。
だから「変化させてはいけない、余分なものをくっつけてもいけない。」と仰っていたのだろうと思う。
さて、そんな今朝も朝から昔の映像を見て皆さんへの参考資料を編集しました。