incarnation ホース、カーフ、シープ 革別経年変化 | nadja homme

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incarnation 経年変化...

 

今回お問い合わせやご質問も多いレザー別についての経年変化について今回はご紹介しようと思います。

 

ここ数年1着づつ私物として購入しているイタリアのレザーブランド

 

「incarnation」

 

今季2021SSのコレクションにて

 

ホース、カーフ、シープの定番の3型をすべてコンプリートしました。

 

また20AWにて限定別注販売しておりましたニューカーフも今回合わせてご紹介して行きたいと思います。

 

まずはじめにincarnationの革の中でも定番でリリースしている3種類の革

 

ホース、カーフ、シープですが一般的に

 

ホース>>カーフ>>シープの順に人気があるように思われます。

 

これは革の厚みの違いや経年変化の違いなども挙げられるのですが、飽くまで一般的なお話です。

 

ですので予め言っておきますが

 

決してホースの方がシープより良い

 

カーフがホースより劣っている

 

などそう言った話しでは無い事を覚えておいて下さい

 

それはその人の着たい用途やイメージによっても全く変わりますし、好みの違いや

 

そのレザーのモデルに合っているか?と言う話しにもなります。

 

そう言った点を踏まえて今回平等にお話しさせて頂きます。

 

また個人の私物の経年変化も合わせてご紹介しますので経年変化に個人差等もある事をご理解下さい。

 

 

 

 

それでは初めに元々レディースラインで使われ、去年からメンズラインでも定番可された

 

「シープレザー・羊革」からご紹介させて頂きます。

 

新品

 

経年変化

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まずコチラはどの革にも言える事なのですが

 

incarnationのブラックレザーは新品の段階ではややグレーがかったブラックの色身になっており

 

着込む事に革の中に染み込ませてあるオイルとが混ざり合いより黒々強い色へと変化して行きます。

 

これはincarnationならではの製品染めによるものと独自の植物性タンニンなめしの相性の良さとも言える部分でしょう。

 

さて、シープレザーの経年変化と革の違いですが

 

まずシープレザーは製品の段階で革の0.6mm~0.7mmで作られており非常に薄く、新品の段階でも柔らかいのが特徴です。

 

その為どっしりとした厚みのある革に比べてシワなどの定着が薄く、経年変化と言うよりは馴染むと言った言葉が近いように思えます。

 

上のサンプルは一度自分で洗いを掛けていますのでよりシワっぽい感じになっていますが

 

腕の部分のシワなどは逆に伸びており、レザー特有の無骨で男らしいと言った雰囲気はやや払拭されているかと思います。

 

ハード過ぎない革質が好みの方、着やすさを重視したい方はこの革を選択されるのも良いと思います。

 

 

 

次に紹介するのは定番可されている「カーフレザー(ショルダー)」になります

 

新品

 

経年変化

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上の新品の写真が着用しかなかったので少し分かりずらいかもしれませんが

 

まず色身について

 

コチラは色をモカグレー系のピンクがかったグレーでしたが着込む毎に赤色の色身が混ざり合い

 

少しブラウン系の色に変化してきております。

 

またコチラは歴代のカラーレザーを革別で見てきた実感ですが、カーフレザーの色物が一番ムラっぽく土っぽい変化をするように感じました。

 

土っぽいと言う表現はあまり良くないのかもしれませんが、ややカジュアルな印象の強い色の変化をするのがカーフの特徴のように感じます。

 

その為、普段からカジュアルめな合わせ、ジーンズやチノなどを合わせる方にはこう言った色の変化が好みかもしれません。

 

また革の違い、経年変化の違いですが、コチラも先程のシープ同様に0.6mm~0.7mmでの製品化をしております

 

その為シープよりは柔らかくないが、軽さのあるさらりとした革質となっております。

 

経年変化も先程のシープ同様にごつごつとしたシワと言うよりは小さくきめ細かなシワが入っていき

 

着込む毎に軽さを感じられるような変化をしていきます。

 

重厚感は欲しいけどシープみたいに軽くカジュアルに合わせたいという方には好みの革ではないでしょうか??

 

 

次に当店が2020AWにオリジナル別注で使用したニューカーフをご紹介

 

コチラは定番品ではない為現在リリース予定はありません。

 

 

新品

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私物着用

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コチラは先程のカーフショルダー(牛の肩の部分)と違い胴体の部分を使用した非常に硬さのある部位を使用した

 

カーフレザーになります。

 

まず新品の写真からも分かると思いますが、非常に厚みのあるどっしりとした革質になります。

 

カーフショルダーとの比較だとやや分かりずらい場合もありますが、シープと比較すると革の表面のごつごつ感があり

 

見るからに重みのある表情をしております。

 

またコチラは革を先程の2つと違い0.7mm~0.8mmの厚さにして裁断しております。

 

たった0.1mmの差と思うかもしれませんが、この0.1mmの差が製品化されると全く違う厚みに変化します。

 

実際にお越し頂ける方はサンプルを手にとって比較してみてください。

 

また経年変化も先程の2つに比べて腕回りのシワなどハッキリと凹凸が出来ているのが分かります。

 

厚みのある分シワの入り方にも差が出るのかと思います。

 

ただコチラは新品の時には信じられない程、着込む毎に柔らかく変化します。

 

重厚感が楽しみたい方や本当の革好きの方はこう言った革を好まれるかと思います

 

ただコチラのニューカーフは限定モデルだった為現在リリースはしておりません

 

 

 

そんな重厚感を求める方にご紹介したいのが最後の「ホースレザー・馬革」

 

コチラはincarnationブランド当初から最も人気がありまた王道とされていた革になります

 

当店でも所持している方が最も多いのもコチラの革です。

 

さっそくご覧ください

 

 

新品

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私物着用

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こちらホースレザー・馬革を使用したモデルになります。

 

コチラは先程のニューカーフに比べても硬さのある革になります。

 

こちらは革の厚みを0,7mm~0.8mmと定番品の3種類の中でも最も厚みを持たせて製品化されている革になります。

 

また従来馬革は牛に比べて生前の気性も荒く、革の傷なども多い事から野性味のある革としても知られており

 

同じ革の厚みだったとしても馬革の方が牛革に比べて耐久性も高いと言われております。

 

またそれに加えて0,7mm~0.8mmの厚みを持たせることでincarnationの歴代の革の中でも最も重厚感がある革だと思います。

 

さらに牛革に比べて馬革はやや艶感を持っているのも特徴です。

 

世界のアルチザン系のブランドもこのホースを使用する事が多く、見た目の雰囲気も他の革と比べて一線を超えた存在感のように思います。

 

また経年変化の面でも先程のニューカーフに比べても、より革の凹凸がしっかり付いているのがお分かり頂けるかと思います。

 

個人的にはこれを「鉛っぽい」と表現しております。

 

正直ホースのレザーは本当に硬いです。

 

ただ着込む毎に最も経年変化を感じられ信じられないほど柔らかく馴染むのもホースレザーの特徴です。

 

重厚感が好みの方、革好きを追求されている方はホースレザーが良いかと思います。

 

 

 

以上ホース、カーフ、シープの定番の革の比較と経年変化の違いをご紹介してきましたが

 

あくまで個体差などもありますし、incarnationは製品染めを行って製作している言わば職人のハンドメイドの作品です。

 

使う革や製作する環境や時期の違いでも製品に違いは生じます。

 

それをすべて含めてincarnationの革は同じ物が2着と存在しない世界に1着だけのものです。

 

それを着る人がより自分だけの1着に育て上げ、まさに人生のパートナーとも呼べる相棒にしていく

 

今回すべて革比較をしましたが、どれが1番で正解はありません。

 

あくまで自分のスタイル・用途に合わせてお選び頂き、自分だけの1着を育てて下さい。