こんにちは。
保健師マザーズコーチ・ペアレンツコーチの、真琴です。
ご無沙汰してますー。
夏休み、いかがお過ごしだったでしょうか?
私はこの暑さにやられたのかここしばらくかなりやる気がなく💦
ほぼ毎日学校に行く次女のために毎日お弁当を作ったり、
たまにある休みには子どものイベントに走ったり、
かと思えば地元が大雨で土砂崩れ・断水したり(!)
なんともバタバタな日々でした。
(ありがたいことに自宅への被害はなかった…。
断水も数日で復旧しました。)
さて、夏休みも終わり。
地域によってはもう新学期が始まっているところもありますが、
お子さんの様子はいかがでしょうか?
大人は待ち焦がれてる(笑)夏休み明けですが、
子ども達にとっては、新学期ってすごくしんどい日。
めんどくさい…くらいだったらまだ良いけれど、
結構深刻な場合もあります。
今日は、その辺のお話を書いておきたいと思います。

9月1日は要注意DAY
統計によると、9月1日は子どもの自殺が最も多い日と言われています。
「9月1日問題」って言われたりもしますね。
生活リズムが急に変わったり、
宿題やテスト、成績の不安があったり、
友だち関係やいじめの心配があったり、
新しい環境にまた適応しなきゃいけないプレッシャーがあったり。
最近の暑さは半端ないので、
「外出は極力避けて」なんて言われて家にいたのに、
学校が始まった途端、運動会の練習があるパターンも。
めっちゃしんどいよね…

こうしたものが重なれば、誰でも心が重たくなりなりますよ。
実は私自身も、中学の時にほんっとうに学校がしんどくて。
あの時の空気感と体感を、なんだか鮮明に思い出したので、
noteに書きました。
あの時「行きたくない」と言えなかった私ですが、
本音を言えば「行きたくない」を通り越して、「生きたくない」と思ってました。
そうしなかったのは、正直ラッキーだったというか、
その勇気が出なかっただけ。
そして、同じような重苦しさを持っている子どもって、
今でも絶対にいるはずなんです。
「TALKの原則」って何?
「生きるのが嫌だ」というほどの人を前にした時、
どう対応していいかわからない、という人がほとんどだと思います。
よく言われているのは「TALKの原則」。
これは、自殺予防の専門機関でも推奨されている、科学的根拠に基づいたコミュニケーション方法なんです。
シンプルな4つのステップなので、まとめてみます。
T - Tell(伝える)
「あなたのことを大切に思ってるよ」「心配してるよ」
のように
まずは、気にかけていることをストレートに伝えること。
年齢によっては照れくさい場合もあるかもしれないですが、
「あなたのことが気になっている」ってことを言葉にすることで
子どもは「見守られている」と感じられます。
ただし、「なんでそんなことで悩むの?
」みたいな
批判や叱責は避けたほうが。
話をしたら逆に傷つく
、と思ってしまうと、話したいことも話せなくなっちゃいます。
A - Ask(尋ねる)
「最近どんな気持ち?」
「何かつらいことある?」
「すごくつらい気持ちで、 死にたいって思うとき、ある?」
「死」という言葉はすごく強くて、親としても言葉に出したくない。
でもデータによると、
直接聞くことで自殺リスクが高まる、なんてことはなく、
むしろ話すきっかけになるとも言われているそうです。
できるだけプレッシャーを与えず、でも必要だと感じたらストレートに、
さらりと聞いてみるのもいいかもしれません。
そして、答えてくれなくても大丈夫。
あくまでも「心を聴いてくれる人がいる」と伝えていくものです。
L - Listen(聴く)
「そうなんだね」「つらかったね」
ここが一番大切だと思う。
励ましよりも「聴く」ことに徹するのが大事です。
なんかいい感じのアドバイスをしたり、解決策を示したくなりますが、
そんな簡単に解決できるものでもありません。
急がず、まずはしっかりと最後まで話を聴いてあげること。
子どもは「わかってもらえた」と感じることで、心が少し軽くなり、
そこからやっと少しずつ(本当に少しずつ)動く力が湧いてきます。
K - Keep safe(安全を守る)
自殺のサイン(発言やリストカットなどの自傷行為、睡眠障害など)がないかをチェック。
同時に、
一人にすることはせず、
必要に応じて専門家につなげるための準備も重要です。
深刻な状況だと感じたら、
学校のカウンセラーや専門機関への相談も視野に入れて。
親だけで抱え込まないでくださいね。
今日から使える、心に響く言葉がけ
実際にどんな言葉をかけたらいいか、具体例を書いておこうかな。
ピンとくる言葉がないか、見てみてください。
気持ちを受け止める言葉
- 「話すのも辛かったよね。頑張って話してくれて、ありがとう」
- 「そんなふうに感じるのも無理ないよ」
- 「一人で頑張らなくていいからね」
安心感を与える言葉
- 「学校に行く・行かないは置いといて、あなたが大事なのは変わらないよ」
- 「今日はどうしたい?一緒に考えよう」
- 「お母さん(お父さん)は、いつでもあなたの味方だからね」
完璧な言葉を探そうとしなくても大丈夫。
子どもにとって一番大切なのは、「そばにいてくれる」という安心感なんだと思います
大切なのは「居場所」があること
休み明けを乗り越えるために、
本当に必要なのは、「学校に行かせるためのノウハウ」じゃありません。
「どんな気持ちでも受け止めてもらえる場所がある」と子どもが感じられることが、すごく大事なんだと思っています。
おうちがそんな安全基地になれたら、子どもたちはそこでエネルギーをチャージして、
やっと自分のペースで外の世界とも向き合えるようになっていくんです。
そっちの方が、結果的に近道です。
「大丈夫、一緒にいるよ」
という言葉が、どんな励ましの言葉よりも、子どもの心を支える大きな力になるはず。
とはいえもちろん、
それを支える親の方もまた、すごくストレスフルだから、
そんな自分にもまた、自覚的であってほしいと思います。
親自身も、頑張ってる自分をいたわりつつ
、
難しいことは、子どもと一緒に迷子になりながら、
新しい一歩を、踏み出してみてほしいと思います。
その試行錯誤そのものが、 子どもの成長に大きく影響すると思います。
ただでさえ暑くてしんどいですからね。
ゆっくりゆっくり、動いてみてくださいね。
【参考】困ったときの相談先
※子どもや保護者が相談できる窓口をいくつか調べてみました(全国対応)
厚生労働省・文部科学省・NPOなどの信頼ある機関の情報です。
必要な時に、ためらわずアクセスしてください。
▷ 24時間子供SOSダイヤル
文部科学省の全国共通フリーダイヤル。いじめ・学校の悩みに対応。
☎ 0120-0-78310(なやみ言おう)/24時間対応/無料
▷ チャイルドライン
18歳までの子ども専用。匿名でOK。
☎ 0120-99-7777/毎日16:00~21:00/無料
▷ いのちの電話
自殺予防のための電話相談。各都道府県に窓口あり。
☎ 0570-783-556(10:00〜22:00)
または最寄りの「日本いのちの電話」へ。
▶全国のいのちの電話一覧
▷ こころの健康相談統一ダイヤル
厚労省によるメンタルヘルス支援。
☎ 0570-064-556