11月の読書メーター
読んだ本の数:2
読んだページ数:612
ナイス数:18
 

11月は2冊。

小説も読めて良かった。

 

 

ハ・ワン、岡崎 暢子訳『あやうく一生懸命生きるところだった』


タイトルが秀逸。

40代を迎えた著者が、自身の人生を振り返りつつゆるりとマイペースで良いんだと心を軽くしてくれる一冊。

レールから外れても案外大丈夫だし、レール通りに進んでも思った場所にたどり着かないという

人生の妙を教えてくれる。

美大卒イラストレーターの著者が描くイラストは本文にぴったりで素敵。 

韓国社会に生きる著者だけど、村上春樹や『孤独のグルメ』や是枝裕和監督『海よりもまだ深く』や『ジョゼと虎と魚たち』がナチュラルに登場し、至る所に日本を感じる。 

韓国は日本よりも競争社会だと思うけど、肩の力を抜いて生きたいって希求は日本のトレンドとも共通している。

失敗すれば思い切り後悔すればよい、ってメッセージありがとう。
読了日:11月28日

 

 

 

 

横光利一『セレナード』


表題作ほか数篇が収録された短編集。

短いもので数ページの作品もあるので、気負いなく読める。 

 

表題作「セレナード」は婚約者の美男美女が、お互いに熱烈に愛していることを分かっているくせに痛烈にののしりあう。

皮肉の応酬はロマンティックな様相はなく、痛々しいばかり。 

心底惚れあっているくせに相手を言葉でたたきのめそうとするやり取りは、他の作家ではまず見ない。

横光利一の作家性。 

こんなめちゃくちゃな態度でも、どちらかが振り回されているんではない。 

二人だけの世界。知的で痛々しい。でも癖になる。
読了日:11月17日